非公式合意がポイント。米朝共同声明は「平和条約」締結に向けた序章か?

 また、共同声明において、北朝鮮と韓国の課題である「朝鮮半島の永続的かつ安定した平和体制の構築」に米国が関与することを正式に表明したことも大きな注目点である。

 4月27日の「板門店宣言」で言及された「休戦協定を平和条約にする」という目標については直接触れていないものの、米韓朝が「平和条約」締結に向けて努力するという意思を表明したものといえる。

 この点、「板門店宣言」では「恒久的な平和体制の構築のために、南北米3者会談、南北米中4者会談を積極的に推進」するとしていたところ、今次声明では「板門店宣言を再確認する」としているだけで、中国を含めるかどうかについては言及されていないため、中国の立ち位置は不明である。

 さらにトランプ大統領は会談後の記者会見で、金正恩党委員長と「非公式に」合意したこととして、次の2点を明らかにしている。

1.米国は、米朝で交渉が続く間は米韓合同軍事演習を中止する。
2.北朝鮮は、ミサイル発射試験場を廃棄する。

 米韓合同軍事演習の中止は金日成主席時代からの悲願であるが、「非核化」プランが策定される前に中止を宣言したことは、米国側が譲歩した形となっている。

 北朝鮮としては、米韓合同軍事演習の中止と米国からの体制保証という好条件を得たことで、ミサイル発射試験場の廃棄に合意したのだろう。

 米国が朝鮮半島情勢の安定化のために真剣に取り組んでいる証ともいえるが、北朝鮮がそれに応えてどの程度迅速にミサイル発射試験場の廃棄を進めていくかが注目される。

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