朝鮮籍≠北朝鮮籍

朝鮮籍≠北朝鮮籍

日本・韓国・中国のパスポート

朝鮮籍≠北朝鮮籍

 ヘイトクライムの温床にもなっている1つが在日朝鮮籍についての不認知がある。在日朝鮮籍=北朝鮮籍ではない。事実、日本には北朝鮮国籍の人間は存在しない。この事実を日本人の99パーセントが知らない。いや、中には知っているが、知らないふりをしてヘイトクライムなどへ都合よく利用している人間も少なからず存在する。

 1959年(昭和34)から始まった帰国事業などで北朝鮮へ渡るもその後、脱北して再び日本へ戻ってきた人たちは、北朝鮮の国籍を離脱して多くが日本国籍を取得している。

 冒頭で述べた在日朝鮮籍の人が北朝鮮国籍と誤解される要因の1つに所持するパスポートがある。

終戦直後111万人の朝鮮籍の人が存在

 朝鮮籍とは、戦前の朝鮮半島出身者で、戦前は日本国籍だったが、戦後、日本国籍を離脱して宙ぶらりんとなった朝鮮出身者たちへ屋号としてつけられたものだ。なぜなら、離脱当時は、現在の大韓民国(韓国)も朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)も建国されていなかったからだ。朝鮮半島出身者という意味で使われたものとなる。

 その後、韓国と北朝鮮が建国され、朝鮮戦争を経て、日本と韓国は1965年(昭和40)に日韓基本条約を結び国交を樹立。日本政府は、韓国を朝鮮半島で唯一承認する国家とした。

 韓国との国交が樹立したことで出身地の屋号、印のようなもので国籍ではない朝鮮籍から正式な国籍である韓国籍を取得する人が増え始めるのはこのころからとなる。

 2018年12月末時点で、韓国籍44万9634人、朝鮮籍2万9559人となる(「独立行政法人統計センター」2019年7月発表)。1945年(昭和20)の朝鮮籍総数は、111万5594人(法務省入管資料)だった。

海外で北朝鮮人と勘違いされる朝鮮籍

 朝鮮籍の人が海外へ行くためにパスポートを取得しようとすると、韓国のパスポートは所持できないため、法務省が発行する再入国許可書をパスポート代わりにするか、北朝鮮籍ではないものの便宜上、北朝鮮のパスポートを発行してもらうという2つの方法がある。そのため、朝鮮籍=北朝鮮籍という誤認識をする人が多い。

 朝鮮籍の人が海外へ出国する手続きは煩雑となる。北朝鮮や近年、入国要件が大幅に緩和された韓国へは比較的に容易に行けるものの、その他の第三国へ行くとなると、ビザなしで190近い国や地域へ行ける韓国のパスポートと違い、いちいちビザを取得する必要があり、国によっては、入国審査官が北朝鮮のパスポートを見て北朝鮮国籍と勘違いすることも珍しくないという。

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