かつてタイやインドも貿易主要国

かつてタイやインドも貿易主要国

国際貨物船(イメージ)

かつてタイやインドも貿易主要国

 現在、新型コロナウイルス感染対策による国境を封鎖している影響で中朝貿易が激減している。コロナ禍前から真綿で首を締めるように国連による経済制裁が強化されて北朝鮮は貿易がしづらい状況が続く。

 「KOTRA(大韓貿易投資振興公社)」の発表統計を見ると北朝鮮は、国連制裁が強化されればされるほど、中国依存が高まっていることが分かる。現在、北朝鮮の体外貿易全体の9割強を中国が占めるまで高まっている。

 KOTRA の「2014年の北朝鮮の貿易動向」では、ロシア、インド、タイ、バングラデシュなどを中国以外の主要国に挙げている。それぞれの貿易額は5000ドルから9000ドル規模)とのこと。

 2014年はドル円相場が乱高下した年で、2014年2月には1ドル101円をつけて、8月ごろまで102円前後で推移していたが、年末に円安が急激に進み121円となった年だった。

ウクライナから小麦やオーストラリア産の麦芽も輸入

 北朝鮮は、2017年ごろまでウクライナから小麦をロシアを経由して中国まで陸路で運搬し、大連から貨物船で南浦まで運搬するルートで輸入していた。ウクライナ産小麦は、ロシア産や中国産よりも地上運送費を含めても安かったためだ。

 余談だが、「大同江ビール」の原料に使われる麦芽も現在は国産麦芽が使われているとなっているが、2002年、生産開始当初はオーストラリアから輸入した麦芽を使用していた。当時、北朝鮮はオーストラリアとも貿易をしていたということになる。

人民元での現金一括前払い

 北朝鮮企業が海外企業から食料や鉱物を購入するときに大きな問題となるのが支払いだ。

 国連による北朝鮮への経済制裁強化により2016年以降、北朝鮮人は個人名で中国の銀行口座すら開設できなくなっている(建前上)。

 実際、中朝ビジネスは現金商売が主流で、北朝鮮企業が小麦や石油などを購入する取引でも後払いや分割などではなく現金一括前払いしか中国企業は応じない。信用がないためだ。

 ここ数年、使用通貨はドルではなく人民元で取引している。ドルだとアメリカに追跡される恐れがあると中国企業が警戒しているからだ。その結果、北朝鮮企業が中国で買い付けるためには常に大量の人民元をストックしておくことが必須となっている。

 かつてウクライナから購入していた小麦も現金一括前払いで中国企業経由で人民元で支払っていた。しかし、逆に北朝鮮産の鉱物などを中国企業が輸入、購入するときには、手付金代わりに一時金を払い、大半は後払いや分割払い等を支払っているという。

 北朝鮮側も自分たちに国際的な信用がない、立場が弱いことを自覚しているのかその不平等な条件で取引をしている。

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