日本にいい印象を持つ中国人が過去最高

日本にいい印象を持つ中国人が過去最高

引き続き慎重に行動したいセンシティブな北京

日本にいい印象を持つ中国人が過去最高

 先日、日本にいい印象を持っていると答えた中国人が過去最高になったと中国発のニュースで報じられた。日本のメディアは、日中関係の正常化の兆しや訪日中国人が増えた影響などと分析して伝えていた。確かにそれらの要因もあるだろう。しかし、中国は北朝鮮と同様に外交も世論調査もすべてが内政なのだ。中国政府が世論操作まではとは言わないが、何かを意図して誘導して出した数字だと見るほうが自然だろう。

 今年は中国国内での日本人に対する取り締まりや刑事罰が緩くなっている。なぜだろうか。
 
 記憶に新しいところでは今年5月中国の複数の場所で日本人と韓国人21人が一斉拘束された。彼らはキリスト教系団体の宗教家だった。しかも、この団体は昨年に続く2度目の一斉拘束だったので厳しい処分がと予想されたが、全員が1か月以内に国外退去処分されたのみだった。

 団体名は中国でも日本でも公開されていないが、この団体と思われる宗教団体は近年、台湾での活動を強化しており、一昨年、台北で在住者に聞いたところ、日本人、韓国人ともに台湾で活発に宗教活動しており、中国大陸での布教活動を目指していると話していた。

予想されたよりも軽かった日本人のスパイ罪

 閑話休題。2015年から度々報道された中国で日本人がスパイ容疑で拘束される事例も昨年以降は報じられていない。

 今年7月10日に愛知県の男性がスパイ罪で懲役12年。同月13日には神奈川県の男性が懲役5年の実刑判決を受けた。丹東で拘束された元脱北者のこの男性は服役後に財産没収と国外退去処分も言い渡されている。

 いずれも重い罪であることには違いないが、中国事情に詳しい関係筋は、2014年11月1日に施行された反スパイ防止法の最高刑は死刑のため、20年以上の懲役や中国には存在する終身刑となると見られていたので予想していたよりは軽いと話す。

米中貿易戦争勃発による対日政策変更

 日本人に対する取り締まりが2016、17年と比べて明らかに緩くなった背景には、今年が日中平和友好条約締結40周年であり、日本や中国で多くの関連行事やイベントが開催され両国を往来する関係者が例年よりも多く、訪中する関係者に同行した経済視察も増えている。丹東への視察が増えたのもこの影響があると見られる。

 これよりも大きいのは、悪化の一途をたどる米中貿易戦争など米中対立があり、中国政府は、日本との関係を改善させて少しでも味方にしたいという狙いが透けて見える。裏を返せば、外交に利用されているのであり、対米関係が改善すれば再びスパイ容疑など日本人拘束が増えだすことが予想される。

中朝国境エリアは安全になったのか?

 定点観察者によれば、中朝の国境エリアである丹東や集安、図們、琿春などでの昨年まで覆っていたピリピリ感は北朝鮮情勢の好転、中朝関係の改善などもあり表面的には消え去っている。しかし、訪れるのであれば、引き続き十分に注意した行動を心がけたい。


NORTH KOREA | The less visited NORTHEAST 北韓東北
香港人が図們から徒歩で北朝鮮へ入国、滞在している3分半ほどの旅動画

記事に関連のあるキーワード

こんな記事も読まれています

コメント・感想

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA