2019年3月、日本人振り込め詐欺グループ15人が逮捕された

2019年3月、日本人振り込め詐欺グループ15人が逮捕された

自由の国タイはその分犯罪者も多く集まり人間関係には細心の注意が必要だ

 タイは観光先としても、移住先としても、世界中から人気がある。タイ人の気質がよく、また食べものもおいしい。気候も年間を通して高いので、過ごしやすい。

 しかし、注意したいのは、自分を律することができないとズルズルと深みにはまり、だらけた人間になってしまうことだ。それくらい、自由でありつつ、危険も表裏一体となっている。

 そういった国なので、実は犯罪者も多く海外からやって来る。最近では振り込め詐欺などと呼ばれる特殊詐欺の日本人グループがタイ東部のリゾート地パタヤに近い住宅地で摘発されている。ほかにも日本人の逮捕情報は少なくない。

 日本人、あるいは、日本語報道は日本人の犯罪に関するニュースに注目するため、日本人犯罪の話が多くなるのでぼやけてしまうが、実は日本人以外でも犯罪で逮捕される外国人は少なくない。麻薬関係だと最近はアフリカ出身者の逮捕などがよく見られる。

国際指名されている韓国人逮捕や韓国人による犯罪も多い

 韓国人の逮捕も少なくない。韓国人入国者数は2019年には約189万人で、国籍別に見ると第4位。日本人入国者数よりもやや多い。日本人でさえ犯罪者の温床にタイがなっているくらいなので、韓国人もそうであるということは想像に難くない。

 たとえば、昨年末、あるいは、今年の年始、日本では年越しの除夜の鐘が近隣からのクレームで取りやめになったなどの報道があった。タイでも2018年に寺院の祭に対して騒音被害の苦情があった。しかし、タイは敬虔な仏教徒が多いことから中止にせず、むしろ苦情を入れてきた外国人が住むマンションの捜査を行うことになる。そのマンションに暮らすすべての外国人の身元調査を実施したのだ。すると、韓国人が本国から国際指名手配されていることが発覚し、逮捕となった。

 2019年も韓国人の逮捕や犯罪が相次いだ。直近では、昨年12月、バンコク都内でオンライン賭博サイトを開設、運営した疑いで韓国にて指名手配された50代の韓国人3人が逮捕されている。また、昨年10月にはパタヤで韓国人ゴルファーが17回も刃物で刺され、重傷を負う事件が発生している。この件も犯人は韓国人で、指名手配がかかった。

韓国人入国者や長期滞在者の増加と比例し犯罪者も増える

韓国人入国者や長期滞在者の増加と比例し犯罪者も増える

日本人は中心に集まるが、韓国人はバンコク郊外などでも見かける(本文と画像の店舗は無関係)

 以前は、ナイトクラブで売春をする女性の中には韓国人客を取らない人もいた。韓国人男性はタイ人女性を見下す傾向にあること、またホテルなどで暴力を振るわれることがあるためだという。

 韓国人のタイ長期滞在者が増加する中、信用ならない人物も増えてきたことは間違いない。タイは過ごしやすいので気が緩みがちだが、韓国人や日本人に関わらず、人間関係はしっかりと見極めて過ごしたいものである。

高田 胤臣
タイ在住ライター。2002年から現在にいたるまでバンコクで過ごしている。『バンコク 裏の歩き方【2019-20年度版】』(共書)、『バンコクアソビ』、『ベトナム裏の歩き方』、近著『亜細亜熱帯怪談』(監修)丸山ゴンザレスなど。
@NatureNENEAM

記事に関連のあるキーワード

おすすめの記事

こんな記事も読まれています

コメント・感想

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA