スマホが結婚指輪代わりに

スマホが結婚指輪代わりに

多くの観客が2021カウントダウンライブステージにスマホを向けていることが確認できる(提供「コリアメディア」)

 現在、北朝鮮は経済制裁などを受けている一方で、スマートフォンを主流とする携帯電話の利用者数が600万人を超えている。

 北朝鮮の携帯電話が普及した背景としては、金正恩委員長が携帯電話工場などの視察を行いつつ、国内ブランドの携帯電話や無線ネットワークなどを推進したという理由がある。加えて、金正恩政権が進めている経済改革により経済的に余裕がある層が増加したことも利用者が増加した要因だろう。

 また、スマホは北朝鮮とは富の象徴となっており、男性が婚約指輪の代わりとして女性に贈る現象が見られている。このように携帯電話は北朝鮮の人々にとって身近な存在となってきつつある。

巨大イントラネット内での特殊なスマホ仕様

 北朝鮮ではスマホの普及が進んでおり、そうした状況の中でゲームやニュース等の様々な独自アプリが生まれているなど、提供サービスが多様化する現象が起こっている。最近では、朝鮮中央銀行と平壌情報技術局が共同開発を行ったスマホの電子決済システムを発表している。

 このシステムでは、スマホを利用してサービス代金などの代金の支払いが可能であり実店舗だけでなく様々なサービス料金の支払いが可能になるという。

 しかし、北朝鮮国内ではインターネット接続が利用できない。代わりに北朝鮮ではインターネットから隔離された「光明網」というイントラネットを利用している

 国内イントラネットということは、つまり「ツイッター」などの国際的なSNSなどは利用できない。さらに通話に関しても特殊な仕様が施されている。例を挙げると、北朝鮮仕様の携帯同士の通話はできるものの、北朝鮮国内であっても外国人向けの携帯とは通話できないなどがある。

 特殊な仕様は他にもある。北朝鮮のスマホはファイルのダウンロードなどは制限されており、機種によっては、未確認のプログラムをインストールしようとした場合、ポップアップ警告が出る場合がある(データを破壊すると伝えるレポートもある)。

 現状の北朝鮮のスマホサービスは、韓国などよりも制限が多くなっていて特殊なものであることが分かる。

スマホユーザーはどんな人?端末価格が平均月収以上

 北朝鮮はスマホの普及率が高まっているとはいっても、国民の誰もが携帯端末を利用できるわけではない。

 専門家などによると北朝鮮の標準的な携帯電話は、100ドルから400ドル程度で民間市場や国営ショップで販売されている。

 携帯電話は一般的に200分までの通話時間を含んだサービスプラン込みで購入されており北朝鮮で見かける広告などによれば、プリペイドプランの料金に関しては100分の通話で約13ドル程度となっている。韓国政府のデータによると北朝鮮国民の平均月収は約100ドルであるため携帯電話の通信費は高額と言えるだろう。

 北朝鮮で携帯電話を利用するためには、ある程度の経済力が必要となる。

参考サイト
北朝鮮でも本格的なスマホ時代が到来公益社団法人日本経済研究センター

千歳 悠
4年ほど活動しているフリーライター。金融、IT、国際情勢など日々情報を追いかけている。趣味は読書と動画視聴。

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