4泊5日・9万5千円で20人限定

4泊5日・9万5千円で20人限定

2020年12月27日付『労働新聞』掲載の平壌蒼光衣類工場(提供「コリアメディア」)

 中国企業向け北朝鮮の羅先工場視察ツアーが3月に企画、すでに募集されていることが延吉の朝鮮族実業家からの話で明らかになった。

 ツアー実施時期は3月と4月。募集人数は20人限定(1社2人まで)。視察日程は4泊5日。琿春集合、解散で参加費は1人6000元(約9万5000円)とのこと。ツアー費用にはホテル代(4泊分・1室2人利用)、羅先名物の海鮮料理も含む食事3食、移動するバスや専用車、現地ガイド、入出国手続きなど諸経費などが含まれている。

 この費用は、近年、開放された日本人向けの2泊3日羅先ツアーとほぼ同水準となるので安いと言える。

中朝協同かつらビジネスが大盛況

 ツアー視察先はかつら(ウィッグ)、つけまつげを生産する工場だ。ここ最近、中朝加工業でかつら、つけまつげを生産するビジネスが盛り上がっている。

 新型コロナ前まで中国からかつらで使われる人工毛などの素材一式を北朝鮮へ送り、北朝鮮工員が編み込みなどの熟練の技術が必要な作業を行い、ほぼ完成させた状態で中国へ加工素材、非製品として輸送し、中国で最後の完成作業を行い「Made in CHINA」として日本も含めた世界中へ輸出されている。

 日本向けの「アマゾン」で確認できる5000円以下の多くのウィッグは、中国企業がFBA(商品管理・発送代行サービス)を使って日本に拠点を持たずに販売しているものも少なくない。アマゾンでウィッグやかつらを購入している多くの日本人は日本国内のアマゾンの倉庫から発送されるため中国企業から直接購入している認識は少ないだろう。

新型コロナで中朝輸送が止まりかつらビジネス頓挫

 丹東でも口コミで北朝鮮かつらビジネスを始める人が増え売上を重ねていた。ところが、2020年1月末、新型コロナウイルスの影響で2月以降、中朝輸送が大きく制限されたため素材を北朝鮮へ送ることができず、当然ながら商品も作れず途方に暮れていた。

 しかし、中国人は生き抜く力に長けているので切り替えが早い。国内工場へ委託するも品質を大きく落としてしまった。中にはベトナムやカンボジアの工場へ外注委託した中国人経営者もいたようだが、これも技術不足で品質が上がらなかった。

 そこで目をつけたのが中国から北朝鮮へ帰国できなくなっていた北朝鮮人労働者たちだった。コストは多少上がったが、ウィッグ生産を再開させてビジネスをつないでいるようだ。

3月から中朝ビジネス往来再開か

 今回の羅先ツアーはそんな小規模事業者も対象にした視察ツアーのようだ。

 注目するべき点は、ツアー主催が羅先特別市(だから安心と謳っている)。しかも、実施予定が3月ということは、3月には少なくても中国とのビジネス往来を再開する見通しであることを意味している。

 そんな情報はまだ確認されていない。羅先限定の特別解禁なのか、それとも平壌も含めた北朝鮮全体なのか注目に値する情報だろう。

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