火山の影響で丹東も昔から温泉が

火山の影響で丹東も昔から温泉が

江戸温泉城のWeChat公式ページより。商標上問題でもあったのか新が追加されている

火山の影響で丹東も昔から温泉が

 北朝鮮観光にとって待望だった陽徳温泉リゾートが今年1月にオープンするも新型コロナウイルス禍の感染防止のため数週間で営業停止となるなど北朝鮮の温泉が注目されたが、陸続きであり長白山(朝鮮半島名は白頭山)の火山帯に位置する中朝国境の丹東にも名湯、秘湯温泉が存在する。

 現在は、新型コロナ禍で訪朝はもちろん、訪中も現実的ではない状況が続くが、今回は、北朝鮮にもっとも近いだろう露天風呂、しかも温泉を紹介する。

 その温泉は、丹東南部、新区と呼ばれる新しい行政区、完成するも無期限開通延期となっている新鴨緑江大橋の近くにある「江戸温泉城」だ。

 名前から分かるように日本をイメージした温泉施設で、2016年始めにオープンしている。

日本人が旧満州へ持ち込んだ湯船文化

日本人が旧満州へ持ち込んだ湯船文化

江戸温泉城近く中朝国境の観覧車。北朝鮮が一望できる

 中国全体で見ると湯船に浸かる習慣、文化はない。しかし、丹東を含む旧満州、大連(大連は旧満州国ではなく外地日本領扱い)などは日本が湯船文化を持ち込んだ影響で浴槽に浸かる文化が根付いた地域も存在する。
 
 丹東は観光地としての発展が遅れていたが、中国での中間層が増えて国内観光が盛んになったことで北朝鮮を見てみたいという国境ツアーへ関心を持つ中国人が増えて2010年代になると遼寧省を代表する観光都市へと成長してきた。

 そんなブームに乗って江戸温泉城は誕生した。日本の施設でのイメージとしては、スーパー銭湯が近く、温泉だけでなく、岩盤浴、レストラン、休憩所、卓球やカラオケなどが楽しめる施設も完備されてホテルも併設されているので宿泊もできる大規模な温泉レジャーランドっといったところだろうか。

 一般的に中国の施設は、年数と比例してメンテンスが疎かになり荒れたり、サービスレベルが大幅に低下する残念な傾向がみられるが、 江戸温泉城は現時点でもそこそこのレベルを維持している。

名湯「五龍背温泉」から湯が運ばれる江戸温泉城

 少し触れたように中国人の利用者で入浴だけという人は少なく家族や友人たちと1日ゆったりと楽しむという過ごし方をするので、入館料と食事代や施設利用料などがかかるが、入浴だけ楽しむなら50元(約750円)で温泉へ入れる。食事付きの割引チケットなど様々なセットチケットも販売されている。ちなみに、 オープン当初から2019年ごろまでは入館料は39元(約590円)だった。

 やや脱線するが中国の温泉とは、その場所に源泉がなくても温泉と名乗っていいようで、江戸温泉城のお湯は、かつて日本人が発見して整備した名湯「五龍背温泉」から運んでいると説明されている。

 江戸温泉城と五龍背温泉は直線距離で40キロメートル以上離れているので運搬はさぞ大変だと思われるが、中国には同じ様にお湯を別の場所から運び入れた施設を温泉と称している施設が全土にある。

(続く)

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