北京五輪を控えてオミクロン株へ神経とがらせる

北京五輪を控えてオミクロン株へ神経とがらせる

国際便の運行が停止している延吉朝陽川空港

 中国は13日にオミクロン株への陽性者1号が確認されたと発表し、現在3人となっている。

 中国政府は、来年2月に北京冬季五輪・パラリンピックを控えていることもあり、オミクロン株の情報には、非常に神経をとがらせているようだ。

 一部では、北京五輪までオミクロン株ゼロ報道を続けるのではとも言われていたが、日本同様、国外から持ち込まれたものであり、中国政府は、引き続き「国内防疫は徹底している。敵は外」という世論誘導で内政へ利用できると考えている可能性がある。

 新型コロナウイルスのパンデミック後の中国の動向を踏まえると、もし、オミクロン株の市中感染が起こっても発表するかは未知数だろう。

オミクロン株へ中国製ワクチン効果なし?

 14日、香港大学は、中国シノバック製ワクチンを2回接種完了させても、オミクロン株を中和する抗体は確認されなかった。つまり、ワクチン効果がないと発表した。

 それに対して、シノバックは15日、同社製のワクチンを3回接種した約94%(48人中45人)でオミクロン株に対する抗体を確認。2回接種でも35%(20人中7人)の抗体が確認できたと発表した。

 オミクロン株へ効果がない香港大学と効果があるシノバックで試験結果が異なっている。

 中国のSNS微博(ウェイボー)では、後者のシノバックの試験結果のみ官製メディアを中心に投稿が確認できる

 「確かにオミクロン株は脅威であるが、中国製ワクチンを接種していれば恐れることはない」という論調だ。

 香港大学の試験結果が正しければ、2回接種して効果ゼロのワクチンを3回打っても同じだろうとは、医学素人でも想像がつく。

20万円のホテル代前払いで28日間の強制隔離

 中国は、北京五輪開催へ向けてオミクロン株を理由に入国時の水際対策を緩めない。

 入国後の隔離期間は、各地方政府が決定しているため、日数は一律でない。多くが21日+7日の28日間隔離を実施している。

 最後の7日間は自宅がある人は自宅隔離となるが、自宅隔離ができない、または認められない人は、そのまま指定ホテルでの強制隔離が継続される。

 たとえば、遼寧省大連市の場合は、到着後、2か所のホテルから選ぶことができ、そのまま専用車で移動。

 28日分の宿泊費は、日本円で約20万円を前払い

 支払いは、一括現金か中国の銀聯や微信支付(ウィーチャットペイ)などデビットカードや電子マネーとなる。

 日本のクレジットカードは、大連の隔離ホテルでは支払いに使えない。宿泊費に加えて、検査費、食事代も別途必要となる。

 また、昨年は認められていたデリバリーサービスの注文は。感染防止を理由に禁止に。食べることができるのは、提供食事と自分で持ち込んだ食品食材のみとなる。

国内防疫は鉄壁?最長35日間隔離の延吉

 現状、確認できる範囲で、中国で最も長い隔離処置を実施しているのは、吉林省朝鮮族自治州の延吉で、14日+14日+7日の合計35日間隔離を実施している。

 延吉朝陽川空港は、現在、国際便の運行が停止されている。海外から延吉へ直接訪れることができないため、延吉へは国内移動となる。

 たとえば、上海で入国した場合は、上海で14日間の指定ホテルでの強制隔離。延吉へ移動後、延吉でも14日間の強制隔離を受ける。その後、自宅があれば7日間の自宅隔離。もし、隔離できる環境がない場合は、21日間連続でのホテル隔離となる。

 確かに国内防疫は鉄壁だ。

 しかし、中国政府は、オミクロン株を利用してさらに合法的に私権を制限し、国民監視と鎖国を強化することに成功しているようだ。

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