最長6日間ビザなし滞在も不明瞭な点が多い

最長6日間ビザなし滞在も不明瞭な点が多い

日本人向けのトランジットビザ発給を再開した中国

 中国政府は1月29日から日本人向けのトランジットビザ発給を再開したと発表した。

 中国は昨年12月7日にゼロコロナ政策を撤廃し、1月8日から陸路国境開放、今月6日からは海外団体旅行も再開させた。

 いまだにコロナ禍前までの中国入国から15日間のビザ免除処置は停止したままだが、中国が国境封鎖を解除した今のタイミングでのトランジットビザ再開は、「日本人の訪朝再開も近いか?」と期待の声が聞こえてくる。

 日本国内の友好諸団体は、3月にも3年ぶりの訪朝をしたいと考えている団体が多いようだ。
 
 このトランジットビザは、到着都市により72時間か144時間とビザ免除時間が異なる。ものだ。

 北京や上海、大連(遼寧省)など主要都市は144時間となっており、一部の地方都市が72時間となる。

 ビザ申請は中国到着時、入国カードを記載する時に申請するので、アライバルビザに近い。

 問題は、乗り継ぐ予定の国際便のチケットを提示する必要があることだ。

 これまで日本人の北朝鮮旅行や、非観光である友好団体の訪朝時の航空券は、北京や遼寧省瀋陽など中国の出発空港渡しが一般的だったからだ。

 それを手配代理店から電子チケットで入国前に確実に受け取っておく必要がある。

 しかし、現時点では電子チケットが有効な乗り継ぎチケットとして認められるのかは不明だ。

 遼寧省丹東からの国際列車利用の場合は、乗車券は出発当日の朝、丹東駅渡しが通例となっており、電子チケットはない。

 このあたりは、発券したり、渡したりする中国側の旅行会社の工夫と協力が必要となりそうだ。

 多くの訪朝者は、中国は文字通り経由で、滞在しても1泊程度の人が多くこのトランジットビザの144時間(6日間)、72時間(3日間)もあれば時間的には十分だと言える。

 しかし、このビザは、移動できる範囲が限られている。

 たとえば、大連から丹東へ省内移動は問題ないのか。広州着で北京へ移動できるのかなど中国側の旅行会社との綿密な連携と確認をする必要がありそうだ。

 中国らしくビザ条件は、今後も朝令暮改にコロコロと変わることが予想される。

 中国側との連携不足で拘束…、最悪スパイ容疑をかけられて政治利用されるという残念な事態に遭遇することにもなりかねないからだ。

 ちなみに、韓国は今回のトランジットビザ再開は見送られた。

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