拘束から3か月間、面会できていない意味

拘束から3か月間、面会できていない意味

松野博一官房長官 出典 公式フェイスブックアカウント

 松野博一官房長官は、17日午前の記者会見で、昨年12月、中国上海で日本人男性が拘束されていることを明らかにした。

 「中国当局から在上海総領事館へ国内法違反があったとして中国当局に拘束されたとの通報があった。本事案判明以降、中国側に対して様々なレベル・機会を通じて当該邦人の早期解放を強く求めている」(松野官房長官)

 拘束が明らかになったのは50代男性。健康状態に問題はないとのことであるが、松野官房長官は、領事面会の実施を求めているとも語っている。

 拘束されて3か月が経過しても領事が面会できていない。つまり、面会が一切許可されていないことを意味する。

 中国は薬物犯罪も含めて公安案件であれば、拘束後、まず大使館や領事館関係者が拘束から2、3日以内に面会する。

 大使館、領事館関係者との面会後、家族や友人などとの面会が許可される。

 この点を踏まえると、拘束されている日本人男性は、国家安全局案件のスパイ容疑で拘束されている可能性が高い。

 昨年9月に釈放されたカナダ人のマイケル・スパバ氏もスパイ容疑で拘束後、家族、友人の面会は一切許可されなかったとみられる。

 スパバ氏と面会できたのは、カナダ大使館関係者と大使館任命の弁護士だけ、それも数えるほどしか面会できていないようだ。そんな過酷な環境下の独房に長時間置かれる。

 中国当局は、このような手段でスパイ容疑の拘束者のメンタルヘルスを崩壊させていく。

 今回の拘束で、スパイ容疑で拘束された日本人は16人となった。うち8人は解放されたり、釈放されて帰国済みとなる。

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