K-POPにしか見えないグループが大人気に

K-POPにしか見えないグループが大人気に

9x9の中心メンバーだったタナポップ・リーラッタナカジョーン。出典 Cancanisstory [Public domain], via Wikimedia Commons

K-POPにしか見えないグループが大人気に

 タイのポップミュージックは欧米の流行を取り入れている傾向がある一方、ルークトゥンと呼ばれる、日本で例えるなら演歌のような昔ながらのタイを中心にした地域独特の曲調を持った音楽ジャンルの影響を受けた音楽になっていて、オリジナリティーにあふれ、外国人からも注目される。

 そんなタイ・ポップスも最近では韓国のK-POPの影響も受け始めている印象を受ける。2000年代前半は、タイ国内で放映される音楽番組で日本のJ-POPも流れていたが、タイの音楽業界にインパクトを与えるほどではなく、あまり見かけなくなってしまった。その後、台頭してきたK-POPは着実にタイの音楽にも影響をもたらし始めている。

 中でも若い人のグループなどにその影響が強い。タイ人のみで構成されているものの、なにも知らない人が見るとK-POPのグループにしか見えないような、曲調も見た目も韓国のエンターテインメントに似てきているグループやバンドもいる。

 たとえば、2018年2月から2019年3月までの1年間の限定ユニット「9×9(ナイン・バイ・ナイン)」は見た目、音楽性がK-POPそのものという印象だ。

ビジュアル・音楽性をK-POPからインスパイアされた9x9?


9×9 | “NIGHT LIGHT” [Official MV]

 このグループは、エンターテインメント向けのマーケティングや芸能マネージメントを行う事務所「4Nologue(フォーノローグ)」が提案したプロジェクトで、タイ人の若者の間で成果を上げた。9×9のメンバーは4Nologueに所属する歌手のほか、タイの若手俳優、歌手などが参加し、名称どおり9人で構成されていた。

 タイは元から多種多様な音楽があるのでダンスミュージックも得意とする業界だが、タイ・ポップソングが一般的になったのが1980年代後半から90年代とも言われ、ビジュアル的には時代遅れの感が否めなかった。しかし、ネットの発達などで若い人が外国の音楽やダンスに触れる機会が増え、タイのミュージックシーンも変化している。この9×9の映像を見ても、ダンスなどのレベルが非常に高いことと、これまでのタイ人の振り付けとは違った味がある。

音楽だけではなくファッションや髪型にも韓流が

音楽だけではなくファッションや髪型にも韓流が

ルークトゥンのセクシークィーンとして日本でも知られるバイトゥーイ(タイフェスティバル)

 他にもタイの若手俳優などにファッションや髪型などで韓国芸能界の影響を受けているような人が少なくない。人気ランキングでは上位は、かねてから人気の俳優やタレントばかりだが、人気急上昇の若手の中には何人か韓国らしさを感じる。

 タイはファッションなどに関して、日本のような強力な流行が発生することがほとんどなく、自分が着たい服を着るという風潮があった。しかし、ここまで韓国エンタメがゴリ押しされると、さすがのタイ人も影響を受けてしまうようである。

高田 胤臣
タイ在住ライター。2002年から現在にいたるまでバンコクで過ごしている。『バンコク 裏の歩き方【2019-20年度版】』(共書)、『バンコクアソビ』、『ベトナム裏の歩き方』、近著『亜細亜熱帯怪談』(監修)丸山ゴンザレス
@NatureNENEAM

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