手術後に重体?米CNNが伝える

手術後に重体?米CNNが伝える

板門店で金正恩委員長を見送るトランプ大統領、文在寅大統領(2019年6月30日) 出典 The White House Flickr(public domain)

手術後に重体?米CNNが伝える

 手術を受けたのか、重体なのか。米「CNN」テレビが20日(現地時間)伝えたニュースが世界を駆け回っている。米当局者の話を引用して、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が手術を受けた後に重体状態に陥ったとの情報があり、米政府は注視していると報じたのだ。

 実は、このニュースは北朝鮮情報を専門とする韓国メディア「デイリーNK」が、内部消息筋の話として、ほぼ同様の内容を伝えていた。12日に地方で心血管の手術を受け、結果がよかったため、現地入りしていた医療陣の大半は19日に平壌に引き揚げたという。

 このニュースの確認に韓国や日本のメディアは確認に追われた。韓国大統領府報道官は正恩氏の重体説について、「確認できる内容はなく、現在まで北朝鮮内部の特異な動向も把握されていない」と述べ、慎重な見方を示した。

大統領府と統一省の「微妙な食い違い」

 南北関係を担当する韓国統一省の報道官は、「確認できる事項はない」とし「見守っている」と否定も肯定もせず、青瓦台とは微妙な違いをみせた。

 菅義偉官房長官は21日の記者会見で「報道は承知している。引き続き、米国などと緊密に連携しながら、関連する情報の収集、分析を行っていきたい」と述べた。素っ気ない言い方のようだが、米国から何らかの情報をもらっているようにも聞こえる。

 正恩氏が公式の場に姿を見せたのは北朝鮮では11日、党中央委員会政治局会議が開かれたのが最後。15日には故金日成主席の生誕記念日に当たり、毎年幹部らと、遺体が安置されている平壌の錦繍山太陽宮殿を訪問するが、今年は正恩氏の姿がなく、健康異常説が広がった。

トランプ氏のナゾの発言

 米国が何らかの情報を持っていたのではないかと思えるのは、トランプ大統領の唐突な発言だ。18日の記者会見で、正恩氏から「素晴らしい書簡を最近受け取った」と述べた。ところが北朝鮮側は「書簡を送っていない」と否定した。健康異常の情報があったので、わざと反応を見たのかもしれない。

 さて、肝心の正恩氏はどこにいて何をしているのか。韓国政府関係者は、匿名を条件に韓国メディアに対して「幹部とともに中部の元山にいる」と語っている。

最高指導者の健康はトップシークレット

 北朝鮮から脱北した人の中で、最高位級である太永浩元英国公使は『朝鮮日報』の取材に対して、「これだけ身辺異常説が飛び交っているのに、北朝鮮側が何も反応しないのはおかしい」と語っている。

 太氏は、北朝鮮内部を描いた『三階書記室の暗号 北朝鮮外交秘録』が、韓国でベストセラーになったほか、4月15日の総選挙で当選したばかり。

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