台湾・高雄での2度の大規模計画停電

台湾・高雄での2度の大規模計画停電

台湾のフェイスブックページを画像引用するウェイボーの投稿

台湾・高雄での2度の大規模計画停電

 台湾叩きに熱心な中国SNSでは、現在、アストラゼネカ製のワクチンを“死のワクチン”として継続的な炎上が確認できるが、その少し前には、以下のような投稿が炎上した。

 台湾の北朝鮮に関するフェイスブックページで、5月17日、夜間の平壌・未来科学者通りの写真ととも、「平壌の夜景を見て、エネルギーと地球を大切にしてくださいね」と投稿されて、現時点で236件のコメントが確認できる。

 このページは、他の投稿やコメント内容を見ると北朝鮮に対して批判的ではなく、肯定的なスタンスのページのようだ。

 この投稿の週の台湾では、5日間で2度の大規模な停電が発生していた。1度目は5月13日に南部の高雄で火力発電所のトラブルにより計画停電を実施し4000万戸超に影響が及んだ。さらに17日にも同じ発電所でトラブルが発生し再び計画停電を実施した。2度目の停電は66万戸ほどにとどまったという(計画停電、再び 蔡総統「非常に申し訳ない」/台湾)。

日常茶飯事の小規模停電

 発端となった投稿は、時系列的に5日間で2度の大規模停電を受けての皮肉を込めた投稿のようだが、この投稿を中国のSNSで取り上げて、「台湾の電力事情は脆弱」「蔡英文は無策」から「台湾は北朝鮮をバカにしている」「台湾は(北)朝鮮へ謝れ」にすり替えた批判も見られる。

 ところが、台湾のフェイスブックページの投稿のコメントへさっと目を通す限り、北朝鮮を蔑むような内容は確認できない。「電気あるんだ?」「そのうち慣れるよ、ははは」「北朝鮮中の電力を平壌に集めているからね」などが確認できるくらいだ。

 そもそも多くの中国人が「停電では台湾を批判できない」と思っているのではないだろうか。中国の都市部の電力事情は20年前と比べると格段に安定して大規模停電が起こることは少ない。今だとSNSが発展しているので、さすがの中国政府でも隠し通すのは難しい。しかし、小規模での停電は日常茶飯事なのが現実だ。

中国人は停電批判をできない?

 中国人女性と結婚して、広州で新築マンションを購入して居住する中国歴15年のある日本人男性は、

 「新しい建物ほど入居直後は頻繁に停電します。今のマンションは、水道もすべてモーターで上層階へ上げるので停電すると30分ほどで水道も止まります。入居して半年で何回停電したことか…。しかも、事前告知がない突然の停電なんで、パソコンで作業中の未保存データが消えて泣きそうになりました。特に夏場に電気が止まるとサウナ状態で最悪です。停電するとすぐにトイレ用の水をペットボトルへ詰めて、そのままショッピングモールなどへ涼みに出かけてました」

 中国のSNS上で停電について批判で盛り上がると中国共産党への批判とみなされる恐れもあるので、“炎上をしかけた”投稿者も気をつけたのかもしれない。
 

アクセス禁止のフェイスブック引用で官製炎上させる

アクセス禁止のフェイスブック引用で官製炎上させる

中国はフェイスブックを全面禁止にする世界でも数少ない国の1つ

アクセス禁止のフェイスブック引用で官製炎上させる

 それにしても、1月の高須クリニックの高須克弥院長の“官製炎上”同様に中国政府が、アクセス禁止にしているフェイスブックをわざわざチェックして、ご丁寧にキャプション画像を添付させて炎上させる。台湾叩きのためなら何でもOKという中国政府の意向を感じさせる官製炎上のように思える。
  
 この投稿を見ている一般の中国人たちからの「どうして俺たちはフェイスブックへアクセスできないんだ?」という当然の疑問や不満が高まるほうが中国政府にとっては、痛手になるのではと思うが、政府批判へ展開させない、不満は抑え込めるという中国政府のある種の自信の現れなのかもしれない

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