海図のデジタル化で全海名を識別番号に

海図のデジタル化で全海名を識別番号に

日本海とトンヘが併記される2015年購入のドイツの世界地図。東シナ海も東海と表記されている

 国際水路機関(IHO)では、海図作成の便宜を図るために、「大洋と海の境界線」と呼ばれる図誌を編纂している。海の呼称やその領域を示すガイドラインであり、ここに記された海名が世界標準になる。

 「日本海」の名もそこにある。だが、韓国ではこの海を昔から「東海(トンヘ)」と呼んでいると主張する。IHOにも図誌を「東海/日本海」の併記に改めるよう求めて、日本海の単独表記を支持する日本と長年争ってきた。

 昨年11月のIHO総会で、この問題にも一応の決着がつく。今後発行される大洋と海の境界線改訂版は、海図のデジタル化に合わせて、海名をすべて固有識別番号で表記することにしたという。日本海の単独呼称は維持するが、海図には識別番号が用いて海名は出てこない。IHOが日韓双方の顔を立てた苦肉の策と考える人もいるが、全海名共通での識別番号導入なので、日韓だけに配慮したものではないことは明らかだ。

 しかし、韓国側は日本海の単独呼称が維持されることに納得がいかない。「歴史的に見ても“トンヘ”が正しい」とする証拠探しを続ける研究者や団体の活動は、IHO総会後も相変わらず盛んだという。

“大発見”昔は世界の海図で「東海」が使われていた!?

 今年4月には、東アジア歴史財団なる団体が刊行した「西洋古地図の中の朝鮮半島、そして独島」が、その専用サイトに掲載された。

 それによると、フランス国立図書館に所蔵される「ラテン語本朝鮮全図」「朝鮮全図」など、18~19世紀頃に編纂された古地図が、「MARE ORIENTALE」と…、つまり、海の名に「東海」が使われていることに着目した。

 西欧の古地図にもその名が表記されているのだから、当時はそれが国際的な正式名称として通用していたということに。この事実はトンヘを併記する正当な理由になるというわけだが…。

 地図にある東海は、朝鮮半島東側沿岸部を指すもので、日本海全体に使われた呼称ではないという見解が一般的。日本海の単独表記を覆す証拠としては弱いか。事実、この“大発見”も他国でニュースとして取り扱われることはなかった。

 しかし、まだまだ諦めない。韓国は1957年にIHOに加盟して以来、日本海の単独表記を世界の地図から排除することが悲願。そこに最も力を入れて活動してきた。今後も新たな証拠を発見したり捏造したりしながら、諦めることなく主張を続けるだろう。

朝鮮総督府鉄道でも東海の名称が使われた

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