貨物車両で北朝鮮への輸出が始まる

貨物車両で北朝鮮への輸出が始まる

気動車を最後尾へ連結させて北朝鮮側へ押し出すように貨物車両を運搬しているという(写真は以前の国際列車)

 中朝関係筋によると、陸路での中朝貿易が15日に再開されたことが確認された。予定より1日早く再開されたようだ。

 遼寧省丹東と北朝鮮・新義州を国際列車の貨物車両を使い中国から北朝鮮へ物資を運搬が始まったという。

 事実とすれば、これまで不定期に行われていた臨時運搬ではなく、公式貿易での陸路運搬が再開されたことになる。

 丹東の貿易関係者は、丹東税関も再開されたと話すが、現時点では、一般の貿易会社の輸出品を貨物車両へ積載することはできない。中国政府が北朝鮮側の求めに応じて該当品を集めて北朝鮮へ輸出しているとのことだ。

 そのため、貿易会社関係者も具体的な輸出品目の情報は持っていないとのことだが、医薬品や食品が輸出されたようだとの情報をKWTへ明かす。

金正日総書記生誕80年に向けて物資が必要

 「北朝鮮は、2月16日の金正日(キム・ジョンイル)総書記の生誕日に向けて物資が必要だっだのでしょう。北朝鮮の2月と言えば、金正日総書記の生誕日である光明星節がすべてです。子供たちにはお菓子や学用品。大人には酒やたばこ、肉類などの『贈り物』があり、以前は、誰もがそれを楽しみにしていました。ところが、特にコロナ禍になり、贈り物が減り、昨年もごくわずかだったので、子供も大人も少なからず失望したようです」(北朝鮮研究者)

 特に今年の光明星節は、金正日総書記の生誕80年にあたり、非常に重要視しているとされる。

 15日に陸路で輸出されたものの中には、北朝鮮国民向けの特別配給品も含まれていそうだ。

 一方、北朝鮮から中国への輸出はほとんどなく、貨物車両は空に近い状態で丹東へ戻ってくるだろうと前出の貿易関係者は話す。

 どうやら、中国から一方的に輸出するピストン輸送に近いようだ。

 もっとも、中国から見た北朝鮮への輸出同様に個々の貿易会社から発注することはできず、北朝鮮から輸入したい品目があれば、丹東市政府を通じて中央政府へ伝えて国家として輸入するという。つまり、しばらくは国家管理貿易となるという。

大連でオミクロン株が初確認

 中国で今冬不足していると指摘される石炭などは、海上輸送や報告が相次ぐ海上での密貿易、いわゆる瀬取りなどで中国は入手しているようだ。

 丹東の貿易関係者も鴨緑江でも密輸が横行していることは認めている。瀬取りも「やっている」とあっさりと認めた。

 丹東での国際列車を使った陸路貿易が本格再開されるのであれば、2020年1月30日に国際列車の往来が停止して以来およそ2年ぶりとなる。

 しかし、12日に同じ遼寧省大連市で、初のオミクロン株への陽性者が確認されたこともあり、今後の大連での感染状況によっては、再び中朝貿易が停止される可能性も十分にあると関係者は話す。

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