SARSから変わらぬ隠蔽体質が感染を拡大

SARSから変わらぬ隠蔽体質が感染を拡大

ゼロコロナ政策は大幅緩和されたが爆速感染で中国各地の街は閑散としている

 中国の新型コロウイルス爆速感染への対応として27日、日本政府は30日から中国からの入国者への空港検疫を実施する水際対策を発表した。

 中国国内では中国人の8割、12億人相当が感染済みではないかとの声も出るくらい症状を発症していない人を見つけることのほうが難しい状況になっている。

 日本政府の中国に対する入国規制に対して、中国外務省の汪文斌副報道局長が27日の記者会見で、「防疫措置は科学的かつ適正なものでなければならず、人々の通常往来に影響してはならない」と反発した。

 「科学的…、どの口が言う」というツッコミが殺到してきそうだ。

 中国政府は感染者数の発表を取りやめ、今、爆速で感染が広がる新型コロナがどの株なのかも正式には発表していない。

 中国メディア、SNSを検索すると、感染症専門家で中国政府のアドバイザーを務める鍾南山氏が、「現在流行しているのは、オミクロン株のBA.4・5、BF.7である。感染すれば獲得免疫を得ることができ、ワクチン接種をした以上の効果がある」との発言が確認できる。
 
 鍾氏によると、日本で主流となっているものと同じだと主張しているが、中国政府の公式発表ではない。

 もともと中国政府が発表するあらゆる統計は、中国共産党のための統計であり、公正で信用できる数字ではないことは、多くの専門家が指摘するところだ。

 3年前の新型コロナ発生時、さらにさかのぼれば、2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)、2015年の中東呼吸器症候群(MERS)の時と同様に中国共産党の丸出しの隠蔽(いんぺい)体質が感染を拡大させたという負の歴史がある。

 隠蔽体質は、もはや中国共産党の不変のお家芸だ。

 まるで3年前の光景を見るかのように、今回もその悪癖が見え隠れているから日本の保守系識者を中心に水際対策では手ぬるい、中国人の全面入国禁止に踏み切るべきだと声を上げているのだろう。

 中国在住の日本人からは、「SNSで『中国ウイルスを持ち込むな。中国で死ね』とか言われると悲しいですよね」「日本で毎日14万人感染してる同じオミクロンだよ」などの嘆きのツイートを確認できる。

記事に関連のあるキーワード

おすすめの記事

こんな記事も読まれています

コメント・感想

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA