インスタント麺が入ったチゲ

 中国SNSに「米メディア韓国式部隊鍋は米軍の残飯が起源と伝える」というハッシュタグが話題となり、トレンドワード入りした。

 最も多くのコメントが書き込まれている投稿は下記のように伝えている。

米軍が朝鮮戦争を拡大させた

 米紙ニューヨーク・タイムズは21日、韓国系米国人が書いた「韓国式部隊鍋」レシピを掲載した。

 レシピによると、この料理は朝鮮戦争が起源で、最初は「米軍の残飯」から作ったものだと説明している。

 キムチ、コチュジャン、ランチョンミート、ソーセージを鍋で煮込む。上からアメリカンチーズをかけて、白米を投入して混ぜ合わせると完成となる。

 ニューヨーク・タイムズがこのレシピをツイートしたところ、“人種差別”との批判が寄せられた。

 一方で、「なぜ、当時の韓国が極度の貧困だったのか歴史的背景を理解しているのか?」「誰がその残飯飯の原因を作ったのか知っているのか?」というコメントも確認できる。

 朝鮮戦争勃発後、米国は国連の名の下に「国連軍」を組織して参戦。朝鮮戦争を拡大させたことは誰もが知っている。

 第2次世界大戦ですでに苦境に立たされていた朝鮮半島の人々は、朝鮮戦争の戦火が半島全体へ拡大したことで深刻な食糧不足に直面することになったのだ。

 韓国人の中には、政府や米軍基地から食べ物の残骸を盗んできて、それらを食べてでも生き延びなければならなかった。これが「部隊鍋(プデチゲ)」の起源の1つとなっている。

環球時報が転載発信した意味

 注目するべきは、元の投稿は、最近ではすっかり準官製メディアとなっている「観察者」だっが、そのまま中国共産党の機関紙「環球時報」が転載投稿している点だろう。

 つまり、中国政府の公式見解としてお墨付きを与えたことを意味する。

 中国政府は、北朝鮮同様に米韓合同軍事演習を苦々しく思っているので、米国と同時に韓国も叩くことができれば、内政的に一挙両得と判断した可能性が高い。

「米国侵略の象徴を自慢する韓国」推測できる中国政府の意図

 中国政府が世論工作したい方向性は、書き込まれている官製インフルエンサーとみられるアカウントのコメントからも読み取れる。

 「米国帝国主義の象徴を自分たちの食文化だとありがたがる理解不能な韓国人」「米国侵略の象徴を自慢する韓国」「中国・(北)朝鮮を侵略してきたアメリカとその傀儡の韓国」「韓国はこの料理もどきを世界遺産(ユネスコ無形文化遺産)へ申請すれば良いよ。誰も妨害しないから(笑)」「辛ラーメンは侵略の食べ物」

 ちなみに、最後の辛ラーメンは勘違いだろう。

 辛ラーメンが登場するのは、朝鮮戦争休戦後のずっと後の1986年。当初のプデチゲは、白米を入れておじやのようにして空腹を満たしていたようだ。

 辛ラーメン誕生と普及で、白米の代わりに辛ラーメンの麺と粉末フープを投入する現在のスタイルへ変化したとされる。

 辛ラーメン入りのプデチゲは、兵役期間中によく食べた思い出の味と語る韓国人男性も多い。

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