国連制裁履行前に日本人名義に変更し日本企業へ洗浄と東亜日報に誤報された柳京ホテル

国連制裁履行前に日本人名義に変更し日本企業へ洗浄と東亜日報に誤報された柳京ホテル

日本企業である柳京ホテル1階の北レス柳京館のステージショー

 2017年9月の国連決議で北朝鮮との合弁企業(ジョイントベンチャー)を廃止することが決まり中国は今年1月9日の期限ギリギリに履行したことになっている。そのため、現在も営業を続ける北朝鮮レストラン(以下、北レス)は、中国企業か外国企業のはずだ。

 2018年1月7日の『東亜日報』が

特に、吉林省延吉市の北朝鮮ホテル・レストランの柳京ホテルは、日本人に名義を移して日本企業に「洗浄」して営業を続けるという。

 と報じた「柳京ホテル」(正しい名称の飯店はホテルの意味)も現在も営業を続けている。

出典 中国内の北朝鮮レストラン、外国人に名義を変えて便法営業

 柳京ホテルは、1階に北レスとカフェを持つ中規模ホテルで、延吉を訪れる日本人にはよく知られるホテルだ。同ホテルを運営する会社は、「延吉柳京飯店有限公司」で中国の登記情報確認サイトで調べると日商独資となっている。

本店所在地が新小岩の民家になっている在日朝鮮人経営の日本法人だった柳京ホテル

本店所在地が新小岩の民家になっている在日朝鮮人経営の日本法人だった柳京ホテル

日本人にはよく知られる柳京ホテル。羅先ツアーでの中国側の指定ホテルになることも多い

本店所在地が新小岩の民家になっている在日朝鮮人経営の日本法人だった柳京ホテル

 柳京ホテルが日本企業は事実だが、上記引用記事の「日本人へ名義を移して」は事実ではないまったくの誤報だ。というのも延吉柳京飯店有限公司は在日朝鮮人が経営する会社で、延吉市内にホテルの他にもレストランや北朝鮮の羅先でも複数のホテルを経営している。
 
 そのため柳京ホテルの責任者は日本語がネイティブで中国の北レスでは珍しいアサヒの「スーパードライ」の生ビールを飲むことができるのだ。

 さらに日本の国税庁の法人番号サイトで存在が確認できた。登記情報の本店所在地を検索すると東京江戸川区の新小岩だったので該当する住所へ行くとビジネスビルなどではなく戸建ての民家だった。

 つまり、在日朝鮮人の経営者がホテルや北レスで北朝鮮人スタッフを雇用して運営していることになる。柳京ホテルのトップの娘家族は結婚して平壌に暮らしており、グループ経営者は延吉を拠点に羅先、平壌、日本を往復しているとのこと。同ホテルを訪れる人の中には日本生まれの在日朝鮮人帰国者の姿もある。羅先や北朝鮮東北部で事業をしている帰国者が出張で延吉を訪れるケースは多い。

制裁履行前に中国や外国企業へ変更して存続。もはや国連制裁は骨抜きに

制裁履行前に中国や外国企業へ変更して存続。もはや国連制裁は骨抜きに

柳京ホテル1階にあるカフェ

制裁履行前に中国や外国企業へ変更して存続。もはや国連制裁は骨抜きに

 最盛期には100店ほどあった中国の北レスは半分以下に減少したと思われるが、中国企業以外の外国企業が経営している北レスも少なからず存在している。冒頭で引用した東亜日報の柳京ホテルが日本企業へ洗浄は事実ではなく同ホテルは創業時から日本法人だった。そのため同ホテルは制裁の影響は受けない。

 しかし、国連制裁履行前に中朝合弁を解消し中国企業や外国企業になった場合は、別会社扱いとなるので、働く北朝鮮人従業員の労働ビザは再取得が必要となる。しかも中国は、北朝鮮人労働者の新規雇用を制限しているはずなのになぜ再雇用が問題にならないのか。その裏には中国が例外事項などを設けて法解釈を変更して労働ビザ発給を容認しているからと推測される。そうすると、もはや国連制裁は骨抜き状態になっていると言える。

  • 1階北レス柳京館の店内フロア

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