北朝鮮人スタッフ帰国で大連市内唯一の北レス閉店

北朝鮮人スタッフ帰国で大連市内唯一の北レス閉店

ステージショー(2018年1月閉店の大連・平壌百花館)

 中国大連市内で唯一営業していた北朝鮮レストラン(以下、北レス)「牡丹峰朝鮮演芸酒店」(以下、牡丹峰)が8月5日営業を停止していることが確認された。同店へ確認すると、北朝鮮人スタッフが全員帰国したためと説明する。

 牡丹峰は、2018年1月上旬の中国政府による国連制裁履行時には、中国資本の店だったため、中朝合弁企業だった大連の北レス3店が閉店した後も存続していた。同店は、大連市南西部、アジア一の面積を誇る星海広場にある。

 星海広場は、日本時代には南満州鉄道株式会社(満鉄)が開発したリゾート地「星ヶ浦」東部の河口に広がる扇状地だった場所を近年、香港返還に合わせて広大な広場として整備した場所だ。

中国資本の中華風北レスとして存続。中華メインでステージショー開催

中国資本の中華風北レスとして存続。中華メインでステージショー開催

牡丹峰の店舗外観 出典 大衆点評網

中国資本の中華風北レスとして存続。中華メインでステージショー開催

 牡丹峰によると、今月末には営業を再開させたいと説明する一方、北朝鮮人スタッフは戻ってこれないと思うとも話す。中国資本の同店は、中華料理をメインとする中華風北レスのため、営業許可証的には、中国人スタッフを新たに雇用して北朝鮮の雰囲気が楽しめる中華レストランして営業は継続できると思われる。

 牡丹峰は、2012年9月に大連の北レスの中では後発でオープン。場所柄、大型高級レストランが並ぶエリアにあり、価格帯は決して安くない。

 店の最大のウリは、ステージショーであり、毎日午後7時ごろから行われていたが、2018年1月以降は、北朝鮮人スタッフの帰国頻度が増え人手不足でショーが行われていないことが多いとの不満が中国版ツイッター「微博」に投稿されていた。

 以前、丹東で観光ビザを取得して北レス(中華風北レスも含め)へ従事する北朝鮮人が増えているとお伝えしたが、大連関係筋によると、この牡丹峰の北朝鮮人スタッフも、全員観光ビザで働いていたようだ。

 中国の北レスにおける観光ビザでグレーに働くという手段が使えなくなってしまったのだろうか。

ベトナムが北朝鮮人労働者19年12月末で全員帰国を表明

ベトナムが北朝鮮人労働者19年12月末で全員帰国を表明

牡丹峰のステージショー 出典 大衆点評網

ベトナムが北朝鮮人労働者19年12月末で全員帰国を表明

 また、ベトナムのハノイ発の記事によると、ベトナム政府は、北レスで従事する北朝鮮人スタッフを国際連合安全保障理事会決議第2397号の採択段階(2017年12月22日)で94人いた北朝鮮人労働者のうち2019年初頭には51人を帰国させて、残り全員も2019年12月末までに帰国させると表明したと伝えている。

 このまま国連制裁が履行されれば、ハノイに2店ある北レスは、2020年を迎える前に消滅する可能性が高い。ベトナム周辺国の北レスも同様だろう。

 現時点では、丹東や瀋陽の北レスで閉店ラッシュなどの大きな動きはないようであるが、これから年末にかけて2018年1月のような閉店ラッシュが始まるのかもしれない。国連制裁が緩和されなければ、今度こそ例外なく北レス完全消滅が現実味を帯びてきたため、注目していきたい。


大连牡丹峰饭店朝鲜艺校学员表演餐间小点,(*^__^*) 嘻嘻……

 2013年ごろの撮影と少し前になり、また映像もよくないが、牡丹峰のステージショーの雰囲気が伝わるのではないだろうか。 

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