北朝鮮と接する丹東に日本人観光客が戻ってきた

北朝鮮と接する丹東に日本人観光客が戻ってきた

奥の北朝鮮・新義州は漆黒の闇

 この年末年始に丹東を訪れた日本人旅行者らが丹東の北朝鮮レストラン(以下、一部北レス)が営業していないことが確認されたことはすでにKWTでもお伝えした。
 
 2015年以降、中国で日本人が相次いてスパイ容疑で拘束されたことも影響して中国を訪れる日本人は減少へ転じ、実際の拘束現場となった丹東や大連は2018年春ごろまで日本人向けの観光業者が転職するか…と言い出すような悲惨な状況だった。

 その状況が、北朝鮮情勢が大きく転換した2018年3月ごろから丹東を訪れる日本人も戻り始めて、2019年も順調に回復傾向が見られた。

 特に丹東から北東80キロメートルほどの位置する水豊ダムなど丹東観光とセットで遠出でする日本人客も徐々に増え始めている。

 中国で日本人がスパイ容疑で拘束される案件は確実に減ってはいるが、まだまだ発生しているので引き続き十分に用心してほしい。

旅行会社関係者向けに流れた北レス全店営業停止の一文

 この年末は、日本人観光客や丹東発でのカウントダウンツアーで訪朝する日本人も滞在していたことから多くの日本人が丹東の北朝鮮レストランが営業していないことを確認してSNS等へアップしている。

 丹東の旅行会社へ確認すると、中国国家旅遊局(観光庁相当)からの正式な通達ではないと前置きした上で、ある一文を見せてくれた。

 「北朝鮮レストランは制裁により22日から全店営業停止」(元の中国語を直訳)だった。この一文は、丹東の旅行会社関係者が参加する「WeChat」のグループでシェアされたものだ。つまり、業界人向けの仲間内の情報ってところだろうか。

 この情報がシェアされた目的は、観光客を北朝鮮レストランへ連れていっても営業していないので気をつけるようにという注意らしい。

戦前の満州のほうが日本本土より肉料理が豊富だった

戦前の満州のほうが日本本土より肉料理が豊富だった

延辺の朝鮮族料理も食べることができる。奥は丹東の地ビール「鴨緑江ビール」

 丹東のベテラン日本語ガイドによると、そもそも最低気温零下15度にも達するこの時期の丹東で、旅行会社へ北朝鮮レストランへ行きたいと希望する観光客は日本人と韓国人くらいとのこと。

 もっとも朝鮮族や北朝鮮との貿易でもしている人を除く多数の一般中国人からすると北朝鮮レストランには、さほど興味もないので、「丹東にはもっと美味しい料理がたくさんありますよ。そこへ案内します」と別の男性ガイドは話す。

 丹東の名物といえば、豚肉料理が有名だ。戦前の満州国育ちの山田洋次監督は、引き上げ前に日本へ一時帰国したときに肉料理が少なく、物足りなく感じ、早く満州へ戻りたいと思ったという幼いときの回想を述べている。丹東を含む旧満州地域では、戦前から日本本土より肉を使った料理が豊富だったようだ。

 今、丹東では、中華民国時代の1920年代の街並みを再現した安東老街が2015年にオープンして人気観光地となっている。


鴨綠江 แม่น้ำยาลู่เจียง 丹東安東老街

 タイの華人による丹東紹介動画。音声は中国語(北京語・普通話)、字幕は繁体字。1分50秒ごろから安東老街が登場する。

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