平壌冷麺が日本でも味わえる。神戸と東京に冷麺の名店あり

平壌冷麺が日本でも味わえる。神戸と東京に冷麺の名店あり

80年ほどの歴史とレシピを守り続ける長田の元祖平壌冷麺屋の冷麺

 一昨年の南北首脳会談で金正恩委員長が韓国側に振る舞った平壌冷麺だが、実は、日本でも食べれるのをご存知だろうか。

 神戸長田の「元祖 平壌冷麺屋」や東京蒲田の「平壌冷麺食道園」の2店では店名通り、平壌冷麺をメニューとして顧客に提供している。

 当記事では上記2店を含め国内外で平壌冷麺を食した経験をベースに、日本と北朝鮮の平壌冷麺をレポートしていきたい。

日本最古の平壌冷麺といえば神戸長田の元祖 平壌冷麺屋

日本最古の平壌冷麺といえば神戸長田の元祖 平壌冷麺屋

神戸市長田の元祖平壌冷麺屋

日本最古の平壌冷麺といえば神戸長田の元祖 平壌冷麺屋

 長田の元祖 平壌冷麺屋は、創業1939年と戦前にまでさかのぼる。現在の平壌出身の初代が神戸に住む同胞のために故郷の冷麺を作ったことが始まりとされるが、北朝鮮が推し進める冷麺の本場「玉流館」は創業1960年代ということを考えると、本来の味を引き継いでいるのは元祖 平壌冷麺屋と言えるのかもしれない。

 また、北朝鮮の平壌冷麺のようにそば粉を使った黒い麺とは対称的で、オーナーの説明では、そばの芯を使っているため、麺はやや白っぽい。

 気になる冷麺の味だが、キムチやコチュジャンなど辛いものが入っておらず、ほどよい具合に酸味が効いてさっぱりとした印象だ。地元では人気店であることから休日や平日昼間は、混んでいるため、なるべく昼どきなどの時間帯を外して訪れるのがよいだろう。

 冷麺の他に焼肉も提供されており、機会があればぜひとも平壌冷麺とセットでオーダーするとより味に深みが増す。

【DATE】
元祖 平壌冷麺屋(食べログ)
住所 兵庫県神戸市長田区細田町6丁目1-14
営業時間 午前11時30分から午後8時
定休日 火曜日
アクセス JR・市営地下鉄 新長田駅から徒歩約5分

咸興冷麺を源流とする盛岡冷麺に近い東京蒲田の平壌冷麺食道園

咸興冷麺を源流とする盛岡冷麺に近い東京蒲田の平壌冷麺食道園

蒲田の平壌冷麺食道園

咸興冷麺を源流とする盛岡冷麺に近い東京蒲田の平壌冷麺食道園

 西の平壌冷麺の雄の次は、東の平壌冷麺をご紹介する。東京蒲田にある「平壌冷麺食道園 」は、元々同店オーナーが盛岡冷麺の創設者と深い関わりがあったそうで、味も盛岡冷麺に近い。

 その影響もあるのか、キムチやリンゴなどが入っていることから、ほどよい辛さと甘みが入り交じるのが平壌冷麺食道園の味と言える。

 こちらの冷麺は“平壌”と名乗りつつも、盛岡冷麺の発祥地同様に北朝鮮東北部の咸興の冷麺の影響を受けているため、麺はジャガイモのデンプンをベースに作られており、コシのある歯ごたえある麺が楽しめることが特徴だ。

 また、冷麺と以外にもバラエティに富む韓国料理も提供されるいるので、様々な味を楽しみながら食も進むこと間違いなしだ。

【DATE】
平壌冷麺食道園(ホットペッパーグルメ)
住所 東京都大田区西蒲田7-64-8
営業時間 午前11時から午後11時
定休日 火曜日
アクセス JR蒲田駅西口から徒歩約5分

金正恩委員長と文在寅大統領の玉流館会談でさらに観光客価格が高騰した平壌の玉流館

 以上は、日本で食べることができる平壌冷麺を紹介してきたが、本場の平壌冷麺を食べることができるのはスバリどこかと言えば、元祖 平壌冷麺屋で述べた平壌にある玉流館だ。

 玉流館は、国内外の要人が訪朝の際に決まって訪れるレストランとなっており、日本でもアントニオ猪木元参議院議員や、2018年、韓国の文在寅大統領などが同店で接待を受けていることで知名度を一気に上げた。しかし、同店は、知名度を上げる前から外国人訪朝者にとっても定番のスポットとなっており、北朝鮮旅行では同店を希望する旅行者は多い。

 玉流館の冷麺は、キジの肉でダシを取っているとされ、麺は、そば粉を使っているので黒っぽいが、味はどことなくさっぱりした印象で日本人も楽しめる味と評判だ。何より韓国の冷麺と違い辛くないので辛いのが苦手という人もでも食べやすい。

 とは言っても北朝鮮の本場玉流館で冷麺を食べてみたいが、現実的には、北朝鮮への渡航はハードルが高いのも事実だろう。そんな人には朗報だ。平壌玉流館の世界で唯一の支店とされる店が、実は中国北京の望京エリアにあるのだ。
 

本場玉流館唯一の海外支店である北京玉流館で平壌冷麺を味わう

本場玉流館唯一の海外支店である北京玉流館で平壌冷麺を味わう

朝鮮語では平壌玉流館第1分館であるが中国語ではなぜか玉流宮と表記される北京玉流館

 店名は、そのまま玉流館(なぜか中国語表記だと玉流宮と表記される誤訳とも?)で、いわゆる北朝鮮レストランで、平壌冷麺以外にも様々な朝鮮料理を味わうことができる。

 さらに夜になると北朝鮮出身のウェイトレスの女性たちが、踊りや歌を披露してくれるシステムだ(客入りによってステージショーは開催されないときもある)。

 言うまでもなく、本国にある玉流館の海外支店ということもあり、文句なしの味であるがウェイトレスが言うには、「水の質が祖国と中国では異なるので、平壌で食べるほうが美味しい」とのこと。

 また、ウェイトレスの愛想も比較的良好なので、玉流館の楽しみの1つとして、中国語か朝鮮語(韓国語)が話せる人ならウェイトレスとおしゃべりすることもでき、何気ない他愛のない会話だが非常に刺激的な時間を体験できるのだ。

 平壌冷麺を楽しみつつ北朝鮮人女性と実際に話をしてみたいという人は、一度は訪れてみるのもよいだろう。

【DATE】
玉流館
住所 北京市朝阳区望京湖光中街8号
営業時間 午前11時から午後9:時30分(要確認)
アクセス 地下鉄 望京西駅から徒歩約8分

 ※2020年1月5日時点、営業状態は不確かなため事前に確認をしてからの来店をお勧めする。

 以上、国内外の平壌冷麺事情を解説したが、どの平壌冷麺店も違った特徴があり、それぞれのよさがあるので、興味がある人は、旅や出張ついでに食べ比べをしてみてはどうだろうか。

宮田 幸三

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