異例の37時間連続放送

異例の37時間連続放送

台風直撃翌日28日の『労働新聞』。台風被害地を現地視察する金正恩委員長(提供「コリアメディア」)

 北朝鮮へ上陸した台風8号(ビーバー)について「朝鮮中央テレビ」が異例の深夜からの実況中継で台風情報を伝えたと27日、中国メディアが報じた。

 中国メディアによると、台風8号は、8月27日午前7時半ごろ首都平壌の南西70キロメートル地点に上陸、時速45キロメートルで北上した。朝鮮中央テレビは、早朝からドラマを放映しながら画面下へテロップを流し、ときよりドラマを中断し被害映像なども交え台風状況をリアルタイムで報じた。それに対して韓国メディアは、「歴史上前例にない」と驚きを持って伝えた。

 朝鮮中央テレビは平日は午後3時から22時半ごろまで。毎月の1日、11日、21日と日曜日は午前9時から、祝祭日など特別な日は午前8時から放送している。

 今回の前代未聞の37時間連続で伝えられた台風報道は日本のメディアでも報じられている(自然災害で初の連続放送、北朝鮮で台風8号警戒37時間超)。

台風直撃前日に対策会議と国連から支援の申し出

 朝鮮中央テレビは、台風8号通過時には平壌では風速15から20メートルとの予想や大同江の洪水警報が発せられたことなどをドラマを度々中断し、台風予想進路、風速予測、暴風雨による黄海南道での倒木被害などをリアルタイムで伝えた。被害報告の中には、大同江の河口で台風の直撃を受けた南浦での交通機関が麻痺したことなども報じている。

 異例の台風報道と報じた中国メディアは、台風直撃前の25日、朝鮮労働党第7期第17回政治局拡大会議と朝鮮労働党中央委員会第7期第5回政務局会議を主催した北朝鮮の最高指導者である金正恩氏が万全の台風対策をとるように指示。さらに、国連事務総長補佐官の金子絵里氏から現地時間26日に国連として北朝鮮を支援する用意があると連絡があったことを朝鮮中央テレビが伝えた。台風8号は、黄海、北朝鮮平安北道を北上し、中国遼寧省の東港市あたりに再上陸する見込みであることなどと報じた。

金正恩氏への肯定的なコメントが書き込まれる中国SNS

 南浦あたりへ上陸した台風8号は予想進路とは異なりそのまま北東へ北朝鮮国内を横断し、丹東と集安の中間、「水豊ダム」上流を直撃し中国を北上した。
 
 台風8号は、中国東北3省へ上陸した台風では70年ぶりの最強クラス12級(中国で風風力の強さを示す等級)。東北3省を通り抜けた後、勢力は弱まり温帯低気圧へと変わった。

 今回の台風について中国のSNS「微博(ウェイボー)」などへ多く投稿されており、金正恩委員長のリーダーシップや事前に講じた対策などへの肯定的なコメントも見られる。これらは削除されずに残されている。

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