「私たちの自主権を尊重する世界のすべての国との友情と団結を強化し、真の国際正義を実現する」
「新しい時代に必要な中国との友好関係を発展させ、社会主義を中核とする朝鮮と中国の友好関係に新しい章を開くために、長年にわたる特別な朝鮮と中国の関係の発展を優先する」
「ロシアとの友好協力関係の発展のための外部活動を通じて、朝鮮とロシアの友好関係を拡大するための礎を準備した」
金正恩委員長は、基本的な外交スタンスは「全面的な拡大・発展」と定義している。
中国とロシアとの友好関係はこれまで通り重視するのはもちろんのこと、加えて北朝鮮の自主権を尊重する国に対しては門戸を開くとした。
総括報告の中心は経済分野。今後、採択された決定書も公表
最後に、総括報告の中心となった経済分野について見ていきたい。
「経済建設分野は期待された戦略的目標に到達しなかったが、自力で経済発展を持続させるための貴重な基盤がもたらされた」
「国民を社会主義文明に導くための重要な政治活動として建設工事を重視し、当期の建設工事を精力的に加速することで国の姿を根本的に変えた」
「自立経済の2本の柱である金属工業と化学工業部門で自主化、自立化の実現のための突破口が開かれた」
「保健医療部門の物質的、技術的土台が一層強固になり、世界的な大流行伝染病(新型コロナ)を防ぐための先制的かつ強力な非常防疫活動を通じて、衛生防疫部門に整然とした活動体系と土台が確立した」
「私たちの人々により文明的な生活を提供し、私たちの国の変化し続ける姿を世界に示すための重要な仕事として、観光の活性化を示唆した。観光地を整え、宣伝方法を改善し、観光コースなどを多様な方法で組織化する必要がある」
「新しい5か年計画期間中に建設現場が直面する基本的な課題は、住居の建設を含む資本建設を大規模に実施し、人民により高度で文明化された生活様式を提供し、国の外観を根本的に変えることである」
国連制裁などを理由にしつつも「5か年経済計画」の未達成を認めたことは注目すべき点である。
今後の課題についても触れられ、詳細は不明ではあるが「新5か年経済計画」についても言及されている。
党大会自体は6日目(10日)に入っているとみられ、党大会で採択された決定書の内容も今後、公表される見通しである。
八島 有佑