ロケット工業節は平日扱い

ロケット工業節は平日扱い

2020年11月29日は航空節(항공절)のみ記載されている

 北朝鮮が今年11月29日を「ロケット工業節」と定めたとNHKが報じた。

 3日午後11時からの5分間のNHKラジオニュースで報じていたので、NHK独自情報なのか優先度が高さを感じさせる。

 報道によると、NHKは北朝鮮の会社が販売し、中国で印刷された2021年カレンダーを入手し、確認したとのこと。

 映像では、ロケット工業節の文字は青文字で、日付は通常の太さの黒字のため祝祭日扱いではなく平日扱いだと考えられる。

このニュースを大々的に報じるNHKの謎

 11月29日は、2017年に「火星15型」を発射した日だ。大陸間弾道ミサイル(ICBM)である火星15型は、射程距離1万3000キロ・メートルとされ、北朝鮮のミサイルで初めて米国本土へ到達するものとされる。

 火星15型を初めて試射した日を記念日にすることで、国内外へのアピールする狙いがありそうだ。

 しかし、昨年から北朝鮮は、新型コロナウイルス対策で中朝、中ロの国境を封鎖しており、昨年秋以降、封鎖を強化した状態で2021年を迎えている。

 そのため、北朝鮮国内で製造しているか現時点でも不明であるが、海外向けのカレンダーは中国へ輸出できていない。観光客はもちろん、出張者も北朝鮮へ入国できていない。

 北朝鮮政府が、ロケット工業節を国内へ誇示しても多少の国威発揚くらいで、さしたる効果はないだろう。北朝鮮がアピールしたいのは、主に米国であり、海外であっただろうが、2021年も1か月が経ってようやく報じられることに。

 なぜNHKがこの件を大々的に報じたかのか、意図は不明であるものの、報じなければ、もしかすると、3か月、半年と世界中の誰も気づかなかったのではないだろうか。

北朝鮮から委託された北朝鮮デザインの中国製カレンダー?

 少し脱線するが、このニュースで気になったのは、北朝鮮の会社が販売し、中国で印刷された2021年カレンダーという点。

 販売して印刷とは文意が変だ。もしかすると、北朝鮮が販売したのはデータであり、中国の素材で生産されたカレンダーとすると、つまり、「MADE IN CHINA」ということになる。

 北朝鮮カレンダーを中国の工場で生産したという話は、これまで聞いたことがない。たが、生産自体は簡単だ。国境が封鎖されていようが、人の往来ができまいが、インターネット回線でデータは送信できる。

 カレンダーの素材はフォトショップなどでデザインしたPSDファイルを送っているのかもしれない。中国側はそれを印刷し、吊り具などを装着すればいいだけだ。

 この逆中朝加工業だと、北朝鮮の利益は減るだろう。しかし、この方法なら2021年の北朝鮮デザインのカレンダーを世界中へ販売することができそうだ。しかも、中国製なら日本の独自制裁である「北朝鮮からのすべての品目の輸入禁止」(2006年10月開始) には抵触しない…のであろうか。

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