1年以上続く国境封鎖を解除か?

1年以上続く国境封鎖を解除か?

再びこの橋を貨物トラックがノロノロと進む光景が戻ってくるのだろうか

 3月3日、1年以上封鎖が続く中国と北朝鮮の国境が開放され中朝貿易の一部が再開したようだと東洋経済オンラインが報じた。

 記事では、1日から丹東から北朝鮮・新義州へ向かう貨物トラックの姿を確認したという。

 中朝国境の状況については、多く関係国や機関が注視している。事実なら北朝鮮が1年1か月の鎖国を解くことを意味する。鎖国は大げさな表現であるが、北朝鮮が貿易制限緩和へ動き出したのかもしれない。

 先週末から週明けの8日にかけて丹東や瀋陽の貿易会社へ確認したところ、丹東税関が正式に再開したとの情報は入っていないとのことだ。

 丹東関係筋は、一般貿易はまだ許可されていないようで、中朝友誼橋(旧鴨緑江第2橋梁)を通過する車両は確認できていないと話す。しかし、貿易ではなく、人道支援物資などが国際社会の目を避けるように深夜や早朝になどに密かに通過している可能性は否定できない。

中国報道では中朝貿易再開は報じられていない

 この1年、丹東税関は閉鎖状態にも関わらず、少なくても昨年9月末までは細々ではあったか物流は確認されていた。さらに貿易統計には含まない人道支援目的の物資も不定期に丹東から新義州へ輸送されていたので、税関が閉鎖されたままでも、貨物トラックが中朝友誼橋を通過することは現実的に起こりうるのだ。

 もしかすると、北朝鮮が、コバックス・ファシリティ(COVAX)から提供を受ける新型コロナウイルスのワクチンが運ばれ始めたのかもしれない。

 COVAX は2月3日、英アストラゼネカ製ワクチン(インド産)199万2000回分(99万6000万人分)を北朝鮮へ2月末から提供すると発表している。

 北朝鮮がワクチン提供前提で強固に維持していた防疫体制を緩和し始めた可能性も考えられる。いずれにしても、現時点で丹東や中国の官製報道では中朝貿易が再開したとの情報は確認できない。

半年ぶりに北朝鮮から送られてきたもの

 瀋陽の貿易会社へ取材すると、6日に半年以上連絡が途絶えていた北朝鮮側の取引会社から品目リストが送られてきたという。国境封鎖が解除されたなどの一文はなく、単にリストだけ送ってきたようだ。

 リストを受け取った貿易会社代表は、近日中に国境が開放されて昨年9月末以降、新義州などで留め置かれている中国向けの輸出が再開される兆しなのではと期待を示す。

 「(北)朝鮮もそろそろ限界なんじゃないですかね?あらゆる日常生活品が不足して大変だと聞いていますので」(瀋陽・貿易会社代表)

 しかし、現在の中国の防疫体制を鑑みると、仮に中朝国境の封鎖が解除されても、当面は緊急性の高い物資が優先されて一般の交易や人の往来が本格に始まるのは、まだまだ先の話になりそうだ。 

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