戦前のSL乗車オプションも登場

戦前のSL乗車オプションも登場

平壌市内を走るレトロなトロリーバス

 鉄道のシーラカンス状態の北朝鮮は、近年、世界中の鉄道ファンから注目を集めている。日本人の鉄道ファンからも北朝鮮の鉄道に乗りたいという問い合わせが旅行代理店へ増えているそうだ。

 現在、外国人観光客が乗車できる北朝鮮の鉄道は、移動手段としての国際列車と観光としての乗車の2種類がある。

 国際列車は、中国の北京・丹東と平壌を結ぶ路線と豆満江とロシアのハサン、ウスリースク、行く気になればモスクワまで行ける2路線がある。

 観光目的の乗車では、平壌地下鉄、平壌市電(トラム・路面電車)、正確には鉄道ではないがトロリーバスなど平壌で乗車できる。

 他にも日本海側の清津では、戦前の朝鮮鉄道時代の蒸気機関車(SL)乗車や撮影できるオプションなどがある。さらには、まだ体験した旅行者は皆無に近いと思われるが、清津の市電(トラム?)乗車も外国人向けに開放するとの情報もある。

国内列車開放かと日本人乗り鉄ざわつく

 北朝鮮は自国の鉄道が時代遅れの古いものと認識している。そのため、これまでは外国人へ積極的に開放してこなかった。しかし、実はこのレトロさが希少価値となり、観光資源として注目されていることに気づき、鉄道の観光利用に力を入れ始めている。

 この数年、日本人の鉄道マニアから多い問い合わせは、「北朝鮮の国内列車へ乗りたい」というものだ。

 これまでは確認すると、国内列車は外国人へ未開放という回答が続いていた。しかし、数年前、英国の旅行会社が北朝鮮国内列車で日本海側を南下するツアーが実施されたことが確認されると、「国内ローカル線開放か?日本人も乗れるのか?」という問い合わせが相次いだ。

 結果、北朝鮮の回答としては、開放とは言わないものの、日本人も国内列車の利用ができるとなり、日本人の乗り鉄たちを歓喜させた。

 ところが、実際に平壌駅から羅先駅までの国内列車乗車を希望しても、人数などを理由になぜか断られるとのこと。

 どうやら本当の理由は、同行する2人のガイドが身体的な負担が大きいため、嫌がっているからではないかという。国内移動なので、旅行者が1人でも10人のグループでも移動時には2人のガイドが随行する。

普通席のみ3食持ち込みで30時間超の北朝鮮鉄道の旅

普通席のみ3食持ち込みで30時間超の北朝鮮鉄道の旅

寝台車が登場すればローカル線へ気軽に乗車できるようになるかもしれない

普通席のみ3食持ち込みで30時間超の北朝鮮鉄道の旅

 注目は平壌駅から羅先駅への路線。予定通り運行されても30時間40分という日本では経験できないような鉄道での長旅となる。しかも、国内列車のため、寝台車がない普通席のみの車両で当然のように食堂車もない。そうすると、車内で必要な食事は、ガイドの分も含めて3食以上を用意しておく必要があるのだ。

 もし、この路線へ観光客向けに寝台車や食堂車などが登場すれば、国内鉄道旅行をオプションとして勧めてくるかもしれないと大連のコリアツアーズは話す。

 普通席で30時間超のローカル線、しかもそれが北朝鮮。だからこそ、乗り鉄たちが乗車を熱望しているマニア心理までは、北朝鮮関係者たちは、また理解できていないようだ。

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