国外逃亡した犯人を逮捕するインターポール

国外逃亡した犯人を逮捕するインターポール

逮捕された韓国人少年が暮らしていたベトナム南部の都市ホーチミン市

 ベトナム国内で韓国人の16歳少年が性犯罪で逮捕された。

 この少年は、韓国内でポルノ画像などの流布で利益を得ていて、韓国警察から国際指名手配が出され、ベトナムのインタポールが逮捕したという。日本でも今年1月下旬にネットなどでニュースになった。

 現在は、新型コロナウイルスの影響で海外渡航は容易ではないが、近年は、多くの国で一般の人でも自由に海外に行き来できるようになった。

 犯罪者も国外逃亡をすることもあり、必ずしも犯人がその国にいるとは限らない。

 こういった問題を解決できるのが、「国際刑事警察機構」だ。日本ではICPO、あるいは、インターポールとも呼ばれる組織である。

 この韓国人の少年は、2017年から両親とベトナムに住んでいたが、指名手配を知るやアパートを転々としてベトナム国内を逃亡していたとみられる。

 逮捕時は両親と暮らしていなかったが、インターポールが両親宅を発見し張り込み、2021年12月に逮捕に至った。少年の身柄は2021年内中に韓国警察に引き渡されたという。

ほかには何人いる?インターポールの指名手配

 少年が自身の指名手配をどのように知ったのかは、報道からは読み取れないが、1つ国際指名手配されているかどうかを知る方法がある。

 それはインターポールの公式サイト内に「レッド・ノーティス」として指名手配されている人の名前や顔が確認できるページだ。

 この際なので、インターポールに指名手配されているアジア各国の人はどれくらいいるのかを調べてみた。

 下記はインターポールが手配をかけている世界7438人のうちアジアの主要国の手配人数だ。いずれも取材時の数になる。

・日本:4人
・中国:58人
・韓国:1人
・北朝鮮:5人
・タイ:12人
・ベトナム:57人
・ラオス:1人
・カンボジア:1人
・インドネシア:4人
・マレーシア:4人
・ミャンマー:4人
・シンガポール:5人

 近年は、犯罪者も国際的で2重国籍もいる。

 たとえば、カンボジア国籍保有の指名手配は女性1人だが、この容疑者はベトナム国籍も保有しているので、ベトナムの人数と重複している。そのため、実際には合計7438人も延べ数になっている可能性もある。

国際逃亡犯は意外と身近にいる

国際逃亡犯は意外と身近にいる

 現在、指名手配されているアジア人の中では中国とベトナムが異様に多い。

 両方とも社会主義国であることも何か関係しているのだろうか。

 ベトナム人は、日本国内でも犯罪件数が増えているので、一部地域では評判が悪いかもしれない。実際にベトナムで接するベトナム人は温厚な人が多いので、この人数の指名手配は驚きを隠せない。

 韓国人は意外と少ない。タイ国内では、韓国人による凶悪事件がたまに報道されるが、上記の容疑者は詐欺案件での手配なので、韓国人は思われているほど国際指名手配とは縁がないようである。

 一方で北朝鮮は5人が指名手配されており、いずれも殺人の容疑で逃亡している。

 インターポールのサイトに掲載される手配写真は、いずれもあまり写りが良くない。正直、これだけでは普通の人は、通報できるほどの確信を得ることはできないだろう。

 ただ、身近な人ならすぐにわかる可能性はある。

 タイ居住が長い筆者も身の回りでインタポールに逮捕された日本人が何人かいるので、国際逃亡犯というのは、思っている以上に身近でもある。

 とりあえずこのサイトを見ておくのは良いことかもしれない。

高田 胤臣(たかだ たねおみ)
タイ在住ライター。2002年から現在にいたるまでバンコクで過ごしている。『バンコクアソビ』(イースト・プレス・2018年)、『バンコク 裏の歩き方【2019-20年度版】』(彩図社、2019年・皿井タレー共書)、『ベトナム裏の歩き方』(彩図社、2019年)など、近著『亜細亜熱帯怪談』(晶文社、2019年・監修丸山ゴンザレス)。
@NatureNENEAM
在住歴20年が話したい本当のタイと見てきたこととうまい話と(note)

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