北朝鮮全人口の12%超が発熱

北朝鮮全人口の12%超が発熱

朝鮮人民軍による医療サポートを報じる27日付の労働新聞(提供 コリアメディア)

 北朝鮮は、26日の新規の発熱者を約10万460人、死者1人と発表。発熱者の累計は約327万850人、死者69人となっている。

 これで北朝鮮の全人口(約2600万人)の12%以上が発熱したことになる。

発熱者に対する治療と投薬方針

 では、現在、北朝鮮ではどのような治療が行われているのだろうか。

 北朝鮮で発熱者向けに行われている治療方針を中国朝鮮族の医療関係者が入手。中国語に翻訳されて医療関係者の間でシェアされたものをKWTは入手した。意訳してお伝えする。

1.<治療対象>発熱が3日間継続した者。
2.患者は自宅療養を基本とする。
3.<健康管理>十分な休息と塩水によるうがいを推奨。
4.<治療方針>発症から回復まで5つの過程に分けて治療と投薬について言及。

1)抗ウイルス薬。使用できる(しかし、特定の薬については言及していない)。
2)解熱剤。アセトアミノフェンを推奨。投与量と使用法は500mgを1日3回。
3)鎮痛剤。イブプロフェンおよびボルタレン(アセトアミノフェンとその他にも鎮痛効果があるが、イブプロフェンとアセトアミノフェンを一緒に服用することは医学上推奨しない)。
4)抗生物質。具体的な記載がない抗生物質は、医師の指導のもとで使用する必要がある。また、アレルギー検査を行う必要がある。
5)回復期。発熱1週間後には、安宮牛黄丸または、牛黄解毒丸の服用を推奨する(この2種類の薬があることに少し驚いている)。

大量の連花清瘟を運び込んで治療に使用か

大量の連花清瘟を運び込んで治療に使用か

白団子のような見た目の北京同仁堂の標準的な安宮牛黄丸は1つで4500円を越える 出典 タオバオ

 5)の最後の部分は、この治療方針を見た中国人医師の感想と思われるものが添えられている。

 安宮牛黄丸は、中国では非常に有名な市販薬なのであるが、安宮牛黄丸と牛黄解毒丸が北朝鮮で現地生産されていて、北朝鮮版を入手できることに中国の医療関係者は驚いたようだ。

 朝鮮族の医療関係者は、特定の薬が記載されていない1)の段階で、連花清瘟が使用されているようだと語る。

 連花清瘟は、2003年に中国を震え上がらせた重症急性呼吸器症候群(SARS)の治療を目的に開発された漢方薬だ。

 遼寧省大連や瀋陽では、北朝鮮関係者とみられる複数人によって連花清瘟が大量買いされたとの情報を確認している。

 16日に北朝鮮の高麗航空が瀋陽空港から運んだ医薬品に連花清瘟が含まれている可能性がありそうだ。

 「このリストは、発熱者治療のあくまで基本方針なのでしょう。記載されている抗ウイルス薬や鎮痛剤が一般人の分もあるとは思えないので、事実上、この治療方針は、朝鮮労働党関係や軍人、在住中国人など外国人向けのものだと考えられます」(朝鮮族の医療関係者)

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