史上初めて開催された米朝首脳シンガポール会談の成果

史上初めて開催された米朝首脳シンガポール会談の成果

出典 Dan Scavino Jr. [Public domain], via Wikimedia Commons

史上初めて開催された米朝首脳シンガポール会談の成果

 過去3回、実施された米朝首脳会談の時期や場所、成果などを改めて振り返ってみたい。

 2018年6月12日、シンガポールで1回目となる米朝首脳会談が開催された。

 アメリカと北朝鮮は、緊張と敵対関係が続いており、その2か国が会談を行うということで世界中から注目された。会談終了後に両首脳は共同声明にそろって署名を行っている。

 共同声明では、アメリカと北朝鮮が新たな関係を樹立するために取り組むことを約束し、朝鮮半島に平和的な体制を構築するために両国が努力することが明記された。また、北朝鮮は完全な非核化に向けて取り組むことを約束している。

 朝鮮戦争時の捕虜・兵士の遺骨の回収に取り組み、身元が判明しているものは返還することも約束した。会見後にトランプ大統領は、金委員長に対して「才能ある素晴らしい人物」と発言していることから会談が円滑に行われたことが分かる。

 しかし、最大の焦点である非核化について具体性に欠け、体制保障を認めた印象が強い。

 また、非核化の具体的な担保がないにも関わらず、米韓合同軍事演習の中止を約束するなどしたため、アメリカは厳しい結果、北朝鮮は成功と評価するなど成果については両国に隔たりがある。

米朝の要求に隔たりが大きく決裂した第2回ハノイ会談

 2回目の米朝会談は、2019年2月28日にベトナムのハノイで開催された。

 アメリカのトランプ大統領は、ロシア疑惑により国内政治で難しい舵取りを迫られており、成果を上げようと必死だった。そのことは、交渉前日である2月27日の夜に会談は成功すると語っていることからも伺える。

 対して北朝鮮は、1回目の米朝首脳会談を終えた後も完全な非核化に動き出しておらず、各施設廃棄の可能性に言及しつつ、経済制裁の緩和などの見返りを引き出そうとしていた。

 しかし、会談で予定されていたワーキングランチ、調印式はキャンセルとなり、両首脳は別々に会場を後にした。

 北朝鮮に対する経済制裁、北朝鮮の非核化に対する合意に達することなく会談は終了し、共同声明の署名にはいたらなかった。トランプ大統領は、会談後の会見で、北朝鮮側が全面的な制裁の解除を望んだものの、それに応じなかったと語るなど具体的な成果が出なかったことが分かる。

 2回目の会談終了時点では、次回の会談について現時点では開催の見込みがないと語っていた。また、会談終了後から約3か月後の5月24日に北朝鮮外務省の報道官が、アメリカ側が会談を決裂に追い込んだ趣旨の発言をしている。

 米朝両国にとって2回目の米朝会談は実りのない会談と言えるだろう。

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