ファーウェイ創業者娘の逮捕への報復でスパバ氏らを拘束

ファーウェイ創業者娘の逮捕への報復でスパバ氏らを拘束

北朝鮮の万寿台作品を彷彿とさせる毛沢東の出身地である湖南省長沙にある巨大頭像

ファーウェイ創業者娘の逮捕への報復でスパバ氏らを拘束

邦人80人が長期拘束される中国 定義なきのスパイ罪とはどんな扱いを受けるのか(2/3)の続き。

 今年7月、日本人が中国湖南省でスパイ容疑で拘束されていることが11月27日に明らかになり再び日本中を震撼させている。これで日本人のスパイ容疑での拘束者は釈放者も含め15人目となる。今回も何がスパイ行為と疑われたかは不明とされる。

 北朝鮮との交流事業を行っていたマイケル・スパバ氏とマイケル・コブリグ氏(スパバ氏と同時期に北京で拘束)のカナダ人2人の拘束は、昨年12月1日の「ファーウェイ」創業者の娘である孟晩舟CFO逮捕の政治的な報復であることは誰が見ても明白であり、短期的な人質外交へ利用するためにスパイ罪は後付の根拠に利用しているだけであろう。

 中国は対外的に法治国家であることをアピールするためにすべて中国政府のあらゆる行動や決定には、「理由」や「根拠」があることを強調する。しかし、取って付けたような罪を後から追加して根拠とする事例は枚挙にいとまがない。それこそが「中国式法治国家」ということだろう。

年々厳しくなる公安拘束での勾留環境

 中国公安に拘束されて勾留所を経験した複数の日本人に聞くと2006年、2009年、2013年、2016年で異なっており、年代を遡るほど環境や監視が緩かった傾向が感じられる。

 中国の勾留所では、面会が週1回程度、認められており、家族や友人、大使館、領事館関係者とも面会することができ、そのときに差し入れも受け取ることができる。また、勾留所内で売店(財布は取り上げられているので別途現金を差し入れてもらう必要がある)で、テレフォンカードのようなものを購入して外部へ電話することもできる(監視付きで時間は3分以内など決められている)。

 日中は、中国国営テレビ「CCTV」が流れている大部屋で中国人や外国人など他の勾留者たちと過ごし、夜は、外国人であれば、できるだけ国籍をバラバラにした6、8人くらいが相部屋となり就寝する。

 中国国内の勾留所によって多少の違いはあるが、日本人がもし公安案件で拘束されるとこのよう環境下へ置かれる。

24時間無消灯、家族との面会もNGな過酷な独房環境

 ところが、スパバ氏らが拘束されている国家安全局での勾留環境はまるで違っている。正確な情報が出てことないことが多いものの、公安関係者の話や席巻した弁護士から少しずつ情報が出て国家安全局での勾留環境が明らかになっている。

 まず、全員が独房で、24時間消灯せず、寝るときも仰向けで寝ることを強要される。日中も他者との接触することなく1人で過ごし取り調べを受ける。

 面会も厳しく制限されて、接触できるのは大使館関係者と大使館が依頼した弁護士のみで友人はもちろん、家族ですらも面会が許可されないという。差し入れも当然NGだ。CCTVですらも見ることはできないだろう想像を絶する過酷な環境下に置かれる。

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