その一方で、朝鮮籍にこだわる人ももちろん多数いるし、前述のように制度上困難ながらも韓国籍から朝鮮籍への変更を目指す人もいる。

 朝鮮籍を選ぶ理由は様々で、「自分は朝鮮民主主義人民共和国の公民である」というアイデンティティから朝鮮民主主義人民共和国籍の代わりとして朝鮮籍を選ぶ人もいれば、朝鮮籍を「韓国でも北朝鮮でもない1つの朝鮮を表している」と捉えて選択する人もいる。

 朝鮮籍はあるときは「無国籍者」、あるときは「北朝鮮の海外公民」としての扱いを受けてきた。朝鮮籍と韓国籍の存在やその選択は、在日韓国、朝鮮人の歴史やあり方にかかわるものと言える。

 日朝国交正常化がなされれば朝鮮籍の問題はおのずと解消されるかもしれないが、現時点においても問題改善のために議論を進めていくべきだろう。
 

八島 有佑

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