6月12日には、党中央委統一戦線部のチャン・グムチョル部長が談話を発表。「北南関係が悪化することを心から懸念したなら、板門店宣言採択以後、今まで2年になる長い時間が流れる時間に、(ビラ散布を禁止する)そのような法などは十回でも、二十回でも制定することができたであろう」と指摘している。

 続いて6月13日に、金与正党第1副部長が再び談話を発表(2回目)。「2年間しなかったことを直ちにやり遂げる能力と度胸がある連中なら、北南関係がいまだにこの状態であろうか」と述べ、文政権が「働いた罪の代価をすっかり受け取るべきという判断とそれにともなって立てた報復計画」は、「国論として定まった」とした。その上で、「私は、委員長同志と党と国家から付与された私の権限を行使して対敵事業関連部署に次の段階の行動を決行することを指示した」と言及している。

 これら朝鮮側の非難を受けた文在寅大統領であるが、6月15日に開催された「6.15南北共同宣言20周年記念式」に映像メッセージを送っている。だが、その内容は、「私と金正恩委員長が8000万民族の前でした韓半島平和の約束を後回しにすることはできない」、「朝鮮半島はまだ南北の意志だけで突っ走れる状況ではない」などと弁解に終始。具体策はなく、緊張関係を打開する内容ではなかった。

 このような状況で、ついに朝鮮側は6月16日に連絡事務所を破壊するにいたった。

 破壊後の翌17日には、朝鮮人民軍総参謀部報道官が、(1)金剛山・開城工業地区への連隊級部隊の展開、(2)非武装地帯への民警警戒所(GP)への進出、(3)境界地域の軍事演習、(4)対南ビラ散布という「4つの軍事行動」をさらに予告した。

 また、同日、金与正党第1副部長が談話を発表した(3回目)。内容は、文在寅大統領の上記映像メッセージを「嫌悪感を禁じえない」と酷評するものであった。

 談話では、「北南合意より『(韓米)同盟』が優先で、同盟の力が平和をもたらすという盲信が南朝鮮を持続的な屈従と破廉恥な背信の道へと導いた」、「遅ればせながら『身動きの幅を広める』と鼻を高くするときにさえ『制裁の枠内で』という前提条件を絶対的に付け加えてきた」と指摘。さらに、「北南関係が米国の翻弄物に転落したのは、南朝鮮当局の執拗で根深い親米事大と屈従主義が生んだ悲劇である」と非難している。

 このように朝鮮側はこれまでの韓国の対応を強く非難してきたが、内容は筋が通っている。

 今回のような事態を招いた責任は、文政権にあると言うほかない。

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