来年移転オープンと発表も

来年移転オープンと発表も

 タイの首都バンコクに唯一残っていた北朝鮮レストラン(以下、一部北レス)「平壌玉流レストラン」が11月11日で閉店することが同レストランのフェイスブックページで2日に発表された。

 玉流レストランのフェイスブックページによると、来年、新しい場所でリニューアルオープンするとの説明があるものの、具体的な移転先の記載もないためこのまま閉店する可能性も高い

 バンコクの北朝鮮レストランは、リーマンショック後の2009年にはバンコクから姿を消すも2015年3月ごろから復活し、2017年の最盛期には、「平壌アリランレストラン」(オンヌット・ソイ8)、「へマジ館」(スクンビット・ソイ26奥)、玉流レストラン(スクンビット・ソイ25近く)と北レスは3店あった。

度重なる閉店でバンコク最後の北レスとなっていた玉流レストラン

 アリランレストランは、2018年に移転先の契約がトラブルになりそのまま閉店状態となり、世界1長いステージショーで「AKB48」などJ-POP曲を歌って踊って日本人にも大人気だったヘマジ館は、2019年11月29日に摘発が入り、北朝鮮人スタッフは入管法違反で拘束されて強制送還となり、店は閉店。加えて、バンコク最後の北朝鮮レストランとなっていた玉流レストランも閉店となったわけだ。

 もっとも11日に閉店する玉流レストランは、2019年3月以降は「アソークスタイル」で運営されていた。アソークスタイルとは、北朝鮮人スタッフ不在でローカルスタッフで北朝鮮料理を提供するスタイルのことだ。北レス最大の楽しみであるステージショーはなく、北レスと呼ぶべきではないとの声も挙がっていた。

狭き門を突破して派遣される北朝鮮人女性労働者

 2018年1月の国連制裁の履行で北朝鮮との合弁企業が禁止され、新規の就労ビザ取得も禁止された。その影響か玉流レストランの北朝鮮人女性スタッフたちは就労ビザ更新ができなかったとみられ帰国したため北朝鮮人不在での営業へ切り替えて営業を継続していた。

 翌2019年、さらなる国連制裁で北朝鮮の海外労働者を12月末までに全員帰国させることを意識したのか、タイ政府は履行期限3週間前にヘマジ館を摘発した。

 今年2月3日「NHK」がロシアのモスクワにある「平壌高麗レストラン」がアソークスタイルで営業再開したことを報じており、ラオスのヴィエンチャンでも同様の営業を確認したと韓国が報じている。そのため、各国の北朝鮮レストランは昨年末の国連制裁履行後はアソークスタイルで運営されていくのではとの見立てもあった。

 各北朝鮮レストランで働く北朝鮮女性スタッフは平壌で募集され出身成分や容姿など厳しい選抜で選ばれた外貨稼ぎ人材として派遣されている。バンコクの北レスは北朝鮮大使館が運営に関与しているとされ、外貨稼ぎ以外に違法取引などにも使われていたとみられる。

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