K-POP人気が高いフィリピンでの嫌韓運動

K-POP人気が高いフィリピンでの嫌韓運動

フィリピンは朝鮮戦争へ連合国軍として参戦し戦後も韓国の経済支援した歴史がある

 フィリピンは韓国のK-POPやドラマなどの人気が高いなど韓国に対する好感度が高い国として知られている。

 しかし、9月に「TikTok」のアカウントフォロワー数が4340万人(11月21日時点。騒動時約2600万人)を超えるなど、世界的なインフルエンサーであるベラ・ポーチ氏が投稿したダンス動画が物議を醸した。

 物議を呼んだのは彼女の腕に心臓の絵や旭日旗を連想させるような赤の放射線状の背景がデザインされたタトゥーがあったことだ。

 韓国のネットユーザーを中心に、このタトゥーが問題視され、ベラ・ポーチ氏への批判が高まった。そのため、ダンス動画は削除され、「ツイッター」で謝罪文を公表し、韓国人に向けて謝罪の意を表している。

 しかし、韓国のネットユーザーなどがコメント欄にベラ・ポーチ氏への誹謗中傷、それだけにとどまらずフィリピン人に対して人種差別とも取られる書き込みを投稿したため、事態は収束に向かわなかった。それに対してフィリピンからはキャンセル・コリアなどのハッシュタグ運動が展開された。さらにこれに対応した韓国側がフィリピン国旗を燃やすなど対立がエスカレートした。

 こうした経緯で、K-POP人気が高いはずのフィリピンで嫌韓運動が発生し、両国の関係に悪影響を与えている。

  • 騒動でTikTokフォロワーが増え4340万人を抱えるベラ・ポーチ氏

ロヒンギャ問題スルーでミャンマーとの緊密な関係構築へ

 ミャンマーと韓国は両国の国交正常化から45周年を迎えており、5月20日には、ミャンマー政府のアウン・サン・スー・チー国家顧問と文在寅大統領は書簡を交換している。この際に両氏は新型コロナの克服に向けて、連携を確認しているなど韓国とミャンマーは友好的な関係にある。

 また、韓国はミャンマーに対して、官民双方が投資意欲を高めており、2019年9月には、韓国の文在寅大統領が企業関係者など約200人を連れてミャンマーを訪問している。それだけでなく、韓国が主導しているミャンマーの最大都市ヤンゴンでの経済団地起工式にも出席するなど、投資促進をアピールしていた。

 一方、ミャンマーには、イスラム教徒少数民族ロヒンギャに対しての迫害問題があるため、他国は投資を躊躇(ちゅうちょ)している。しかし、韓国はロヒンギャ問題をめぐる対応に理解を示し、積極的に投資を行う姿勢を示すなど韓国とミャンマーは、緊密な関係を築いていると言えるだろう。

FTA締結を視野にマレーシアとの関係を強化

FTA締結を視野にマレーシアとの関係を強化

ハザマがタワー1、サムスン物産がタワー2を施工したペトロナスツインタワー(クアラルンプール)

FTA締結を視野にマレーシアとの関係を強化

 文在寅大統領とマレーシアのマハティール首相(当時)は、2019年に両国関係を戦略的パートナー関係に格上げすることに原則的に合意しており、今年で国交樹立から60周年を迎えている。

 文在寅大統領はマレーシアとの協力に対して、政策協力の相乗効果を高めるために韓国の新南方政策とマレーシアの東方政策を組み合わせることを提案している。

 また、両首脳は両国間の「自由貿易協定(FTA)」が重要と認識しており、相互互恵的なFTA締結へ努力することにしているため、将来的にFTAが締結される可能性は高い。韓国とマレーシアの関係は、今後より一層密接な関係になっていくだろう。

 文在寅政権は国民同士の一部では小競り合いは起こっているものの国家同士としては2か国間の関係を重視した友好関係構築に努め韓国の東南アジア諸国におけるプレゼンスを高める政策をトップダウンで推進している。
 

千歳 悠
4年ほど活動しているフリーライター。金融、IT、国際情勢など日々情報を追いかけている。趣味は読書と動画視聴。

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