韓流映画やドラマがネトフリで人気

韓流映画やドラマがネトフリで人気

ベトナムのNetflixランキング

 新型コロナウイルスで外出自粛をする人が増えている世界で、オンラインで映画やドラマなどが見られる有料サイトが人気になっている。東南アジアでは特に「Netflix(ネットフリックス)」の会員が着実に増加しており、サービスも充実してきている。

 ネットフリックスは世界中にあるので同名で検索をしても、滞在する地域のネットフリックスに接続される。そうなると、海外の人気情報を得ることは困難だが、たとえば、ベトナムにおいては、韓流映画やドラマが人気ランキングやお勧め動画の一覧に複数出てくると現地在住者から情報が寄せられている。日本の映画やドラマももちろんあるが、数で言えば韓国モノの方が多いという。

 当然ながら、ベトナム版のネットフリックスであるので、字幕もしくは、吹替はベトナム語になる。韓国語ができなくても簡単に見ることができるので、それも人気の要因になる。同時に、ベトナムのテレビ放送もかなり充実してきたという証拠でもある。

海外ドラマがだいぶ見やすくなったことも要因か?

海外ドラマがだいぶ見やすくなったことも要因か?

コロナ禍のベトナムでも会員を増やすネットフリックス

海外ドラマがだいぶ見やすくなったことも要因か?

 ベトナムは社会主義国であるため、情報管理がされている。そのため、タイや日本のように映画館がどこにでもあるというわけではない。ニュースやテレビ番組もしかりだ。娯楽としての映画がネットで容易に見られるようになったことは、国民にとって大きな進展であろう。

 さらに付け加えるなら、かつてベトナムにおける外国映画は、特にテレビ放映やDVDなどの製品化においてベトナム語吹替が主流だった。

 ここで驚くべきは、吹替を行う声優の少なさだ。タイもかつては数えるほどしか声優がいなかったからか、どの外国映画、どの海外ドラマを見ても、だいたい声優のキャスティングは似たようなものだった。

 一方、ベトナムは少ないときで1人、多くても2~3人ということがよくあった。たとえば、ジャッキー・チェンのアクション映画があったとすれば、主役から末端の役まで、1人の声優が特に声色を変えることなくベトナム語に吹き替えていたのだ。男性が主役でも女性の声優が淡々とベトナム語にしていく。ある意味ではシュールな光景が見られるのがベトナムの吹替だった。

 そのあたりはだいぶ改善されたようで、今はまだ声優は多くないものの、たった1人でこなすということは、なくなったようだ。そういった事情もあって、ネットフリックスの韓国映画やドラマも安心して見ることができるという。

最初から海外マーケットを念頭に制作される韓国モノと日本の差

最初から海外マーケットを念頭に制作される韓国モノと日本の差

韓国コンテンツが上位に複数も上がっている

 韓国ドラマや映画は、元々海外放映を前提にしていると言われる。韓国は国土も広くなく、人口も少ないが、物価はそれなりに高いこともあり、制作現場ではコストがかかりすぎる。国内のみでは採算が合わず、海外への放映権のビジネスを行い、コストを回収するのだ。そのため、韓国人だけが喜ぶような内容ではなく、しっかりとリサーチとマーケティングを行った上でストーリーなどが構成されていくと言われる。

 このあたりのノウハウが韓国は強い。だから、日本のコンテンツは韓国のものに勝てない。日本の場合は人口が多いため、日本国内でビジネスが成立するというのもあるが、現在、日本の芸能人は東南アジアでは、ほとんど知られていない。かつての携帯電話と同じように、日本国内だけで発展すると、日本の芸能もガラパゴス化してしまう可能性もある。東南アジアの韓国芸能人気を見ると、いつも日本のやり方が歯がゆく見えるのである。
 

高田 胤臣
タイ在住ライター。2002年から現在にいたるまでバンコクで過ごしている。『バンコクアソビ』(イースト・プレス・2018年)、『バンコク 裏の歩き方【2019-20年度版】』(彩図社、2019年・皿井タレー共書)、『ベトナム裏の歩き方』(彩図社、2019年)、近著『亜細亜熱帯怪談』(晶文社、2019年・監修丸山ゴンザレス)など。
@NatureNENEAM
在住歴20年が話したい本当のタイと見てきたこととうまい話と(note)

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