COVAXからのワクチン提供遅れる

COVAXからのワクチン提供遅れる

6月15日付の労働新聞より。毎日のように消毒や対策を紹介している(提供 コリアメディア)

 北朝鮮は、ワクチンの共同購入・分配の国際的枠組み「COVAX(コバックス)」を通してインドで生産された英アストラゼネカ製ワクチン199万2000回分(99万6000万人分)の提供を受ける予定となっている。そのうち5月末までに170万4000回分の提供を受けるはずだったが提供されたとの報道はない。どうやらワクチン提供の条件とされる接種状況の監視受け入れに北朝鮮側が難色を示し合意に至っていないために遅れているようだ。

 北朝鮮へ提供される予定のワクチンがアストラゼネカ製であることも含めて、この件について中国での報道は確認できない。中国は途上国を中心にワクチン外交を強化し、北朝鮮に対しても中国製のワクチンを北朝鮮へ提供して、より中国への依存度を高める機会にしたいと考えているとみられる。

SNSで民意を演出?

SNSで民意を演出?

個人アカウントから似たような投稿が連投されているウェイボー

SNSで民意を演出?

 先日、日本が台湾に対して日本で生産されたアストラゼネカ製ワクチン124万回を提供したことが話題となったが、中国政府はそれに対して批判を強めている。加えて英国で行われた先進7か国首脳会議(G7サミット)では、対中包囲網で結束し、台湾海峡へG7では初めて言及したこともあり、中国政府は、アストラゼネカや日本への批判をさらに強めていることが確認できる。

 中国SNS微博(ウェイボー)で、アストラゼネカを意味するAZで検索すると、一般ユーザーとみられる複数アカウントで、「日本からのアストラゼネ製カワクチン接種で2日間で11人死亡」などを死者が出た場所を示す台湾の地図付きで繰り返し投稿されている。

 中国官製メディアのアカウントではなく、一般ユーザー、いわゆるインフルエンサーからの投稿である点がポイントだろう。あくまで“中国の一般市民の民意”だと言いたいがために中国政府の意向に沿った綿密な演出だと考えるほうが自然と言える。

ワクチン接種が進む中国。大連では8割接種済み

 中国は、17日更新の最新データによると、少なくても1回の接種した人の割合が43.21%。都市部ほど高い傾向があり、たとえば、遼寧省の大連市は約8割が1回目の接種を終えたと発表している。

 在住者へ取材すると接種できるのは中国製ワクチンのみで中国国外製のワクチンは有料でも接種できない。瀋陽の医療従事者へ確認すると、医療関係者でもファイザーなど中国国外製ワクチンは接種できないとのことだった。

 現在、世界保健機関(WHO)が承認した中国製ワクチンは、シノファームと6月1日に新たに承認されたシノバック(いずれも不活化ワクチン)の2社が存在する。WHOが緊急使用を承認したことで、中国製ワクチンが今後 COVAXを通じて北朝鮮へ提供される可能性もある

 中国製ワクチンの有効性は、発表されている数字よりもかなり低いのではないかとの見方も根強い。

参考サイト
世界のワクチン接種状況NHK

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