4月10日の平壌マラソンへ向けて12ツアー募集中

4月10日の平壌マラソンへ向けて12ツアー募集中

平壌マラソン2014年大会(提供 コリアメディア)

 観光入国どころか、ビジネス目的での入国再開の話も聞こえてこない北朝鮮で、来年の平壌マラソン参加者を募集している旅行会社がある。

 中国北京に本社を置く高麗ツアーズだ。同社は、平壌マラソン公式スポンサーを名乗り平壌マラソンへ参加する外国人ランナーを取りまとめている旅行会社となる。

 2022年の平壌マラソンは、4月10日の日曜日開催とされ、現在、12ツアーが募集されている

 「本当に申し込みはできるのか?」とメールで尋ねると、「できる」と返信があった。旅行費用はどうするのだろうか。ツアーへの参加申し込みは、2022年2月28日までとなっている。

 高麗ツアーズは、北朝鮮へのグループ旅行を手配する代理店では、ヤングパイオニアツアーズと並ぶ大手旅行会社となる。ともに本社を中国に構える英国企業だ。

中国の代理店も知らない謎の公式写真

 平壌マラソン参加ツアーを企画したことがある遼寧省大連の旅行代理店へ聞いてみると、「朝鮮国際旅行会社(KITC)から平壌マラソンどころか、観光再開の話もまったく聞いていません。来年、平壌マラソンが開催されるとの情報も把握していません」(大連の旅行会社)

 高麗ツアーズが募集中の平壌マラソンツアーへ申し込むと、平壌マラソンを紹介したPDF形式でパンフレットがもらえる。このパンフレットには予定コース、北朝鮮の観光地、滞在中の注意点などが紹介されている。ここに公式提供とされる写真が掲載されている。

 この公式写真の存在についても前出の大連の代理店に確認すると、「KITCから平壌マラソンの写真提供は受けていません」とのことだった。

 一体どこからの提供写真なのか気になる。

目的は見込み客リスト集め?

目的は見込み客リスト集め?

ウズベキスタンやブータンへのツアーも実施している高麗ツアーズ 出典 公式サイト

目的は見込み客リスト集め?

 平壌マラソンは、2019年4月の第30回大会を最後に、20年、21年は中止となっている。

 現在、中国は北京冬季五輪・パラリンピックへ向け、入国者へ対して世界でも最も厳しい最長35日間の強制隔離などの感染対策を実施している。

 中国関係筋によると、中国は少なくてもパラリンピック終了までは、現在の強力な防疫体制を維持するとみられる。

 パラリンピックが終わるのは、高麗ツアーズの平壌マラソン申し込み締め切り後の2022年3月13日。

 3月13日以降に中国での隔離処置が突然撤廃もしくは、大幅に緩和される確約でも得ているのだろうか。

 高麗ツアーズの平壌マラソン参加ツアーの最後には、「重要なお知らせ」として、「現在、北朝鮮は、すべての国境が封鎖されている。2022年の平壌マラソン参加ツアーは、国境が再開された時に確定する」と記されている。

 同社が公開している最も近い北朝鮮ツアーは、2022年1月3日からの4泊5日ツアー。もう締め切っているが、当然ながら実施はされないだろう。

 もしかすると、中止前提でツアー募集だけ公開し続けて、来たるべき時に備えて、見込み客のリストを収集する目的なのかもしれない。

 だとしたら、日本企業にはない発想と言えそうだ。

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