ガイドの月給500元

ガイドの月給500元

北朝鮮の男性は中国の男性より幸せ?

 中国のSNSに北朝鮮人男性の月給と実生活についての記事がある。

 著者は中国人なので、中国人男性と北朝鮮人男性を比較している点が面白い。以下、意訳でお伝えする。

 私は平壌で担当のツアーガイドから、自身の月給が500元(約9200円)ほどあると私に教えてくれた。500元は、私の月給の10分の1以下だ。

 しかも、外国人のツアーガイドは、一般の北朝鮮人よりも恵まれた上級職で、平均月給よりも高い。

 このツアーガイドの男性は、結婚して子供が2人いる。今の中国であれば、男性の月給が500元だったら、結婚して家庭を持つことなんて夢のまた夢だ。

 しかし、北朝鮮では、月給500元の男性でも女性と結婚することは容易だ。

北朝鮮は結婚ハードルが低い?

 その後、調査した結果、平壌の男性の平均月収は、300元(約5500円)から500元くらいだそうだ。決して男性の賃金は高いとは言えない。

 しかし、北朝鮮人男性が生活で受けるプレッシャーは、中国人男性に比べるとはるかに小さいことがわかる。

 なぜなら、まず大きいのが、北朝鮮の男性は、結婚相手を見つけるのが(中国と比べ)簡単だということ。さらに、北朝鮮人男性は、結婚するために多額の費用を用意する必要がなく、事前に家を購入する必要もない。ましてや、女性やその家族へ持参金を渡す必要もない。

 北朝鮮では、基本的に家は配給されるため、住む家を買う必要がないからだ。

 というわけで、北朝鮮の男性は結婚へのハードルが低く、プレッシャーも小さい。

仕事でのプレッシャーが小さく他人と比較や競争がない

 続いて、仕事についても中朝では大きな違いがある。北朝鮮人男性は、十分な給料とは言えないが、その多くが国営企業で働いて稼ぐ。

 国営企業なので、基本的に失業の心配はなく、仕事は安定しており、中国で当たり前になりつつある能力給や成果報酬でもないので、仕事上のプレッシャーも小さい。

 また、残業する必要もないので、ほとんどの北朝鮮人の男性は、「コメを作る田んぼ」を持っていることになる。

 北朝鮮は配給制なので、多くの物がもらえる。北朝鮮人は金持ちではないが、贅沢しなければ、基本的な生活をすることはできる。

 私たちから見て興味深いのは、北朝鮮の男性は、他の男性と比較しない点だ。

 同じ集合住宅に住んでいる。または、同じ職場で働く男性は、収入が近く、生活水準もほとんど同じとなる。誰もが似ているので、あまり比較しない。つまり、競争心が起こらない。

北朝鮮人女性は勤勉で優しい?

 北朝鮮では結婚後、ほとんど妻が家事を担当する。子育てや洗濯、料理は主に妻が行う。要するに、北朝鮮人男性は、家庭で非常にゆったりとストレスフリーに過ごすことができるのだ。

 事実、北朝鮮の男性は、高い月給を稼いでこない。しかし、北朝鮮の女性は、中国の女性と違い男性へ「もっと稼げ!」と尻を叩いたり、悪態をつくことはない。

 ほとんどの北朝鮮人女性は、勤勉で自分でも努力してお金を稼いだりして家族を養っている。

 驚くべきことに北朝鮮には基本的にローンが存在しない。銀行口座を持っている人も少ないので、貯金もなく、蓄えも少ないが、あまり消費することがないのでお金を使わない。

 したがって、北朝鮮人男性は、月給500元でも10倍稼ぐ中国人よりも非常にのんびりしたある意味で幸せな生活をしていると言える。

結婚時に男性の金銭的負担が大きい現代中国

 この話は、主に都市部、北朝鮮で最も豊かな首都平壌の話であり、一面的な見方ではあるものの、現代中国人が北朝鮮人をどう見ているのかを読み取ることができる。

 ちなみに、現代中国では、結婚時に家(主にマンションの部屋を指す)を購入して鍵を相手の両親へ渡すのが習慣化している。

 また、多額の結納金を相手の家族に渡す習慣も定着するなど男性側の負担が非常に大きくなっている。

 しかも、この結婚時に家を購入するという習慣は、昔からあるものではなく、中国人が個人で70年間の土地使用権を購入できるようになった1990年以降の話で、それが結婚条件のようになったのは2000年以降と言われる。
  
 この記事からは、結婚したくもできない中国人男性が、北朝鮮人女性をどう見ているのかも垣間見ることができるのではないだろうか。

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