朝鮮労働党第8回党大会終了を伝える2021年1月9日付の労働新聞へ掲載された平壌市内(提供 コリアメディア)

朝鮮労働党規約(2021年1月9日改正・抜粋訳) 1/3の続き。

第5条 党員の権利は次の通りである。
1)党員は、党会議と党出版物を通じて党の路線と政策を貫徹し、党事業を発展させることに助けとなる意見を発表することができる。
2)党員は、党会議で決議権を持ち、各級党指導機関選挙で選挙権と被選挙権を持つ。
3)党員は、正当な理由と根拠がある際には、いかなる党員に対しても批判することができ、上級が与えるいかなる課業でもそれが党の路線と方針、党中央の思想と齟齬のあるときにはその執行を拒否することができる。
4)党員は、自らの事業と生活に対する問題を討議決定する党会議に参加することを要求できる。
5)党員は、党中央委員会に至るまでの各級党委員会に申告と請願をすることができ、脱党を要求することができる。
 党員が脱党を要求する場合、党細胞は総会で討議決定し、市、郡党委員会の批准を受けて党隊列から送り出す。

第6条 候補党員の義務は党員の義務と同じであり、候補党員の権利は決議権と選挙権、被選挙権がない以外は党員の権利と同じである。

第7条 党組織規律を破った党員には党罰を与える。
1)党中央の唯一的領導を拒否したり、党の路線と政策に反対して宗派行為を行ったり、敵と妥協することをはじめとして党と革命に厳重な損失を及ぼした党員は追放する。
2)追放しない程度の過誤を犯した党員には、その過誤の厳重性の程度によって、厳重警告、権利停止、候補党員への降格の罰を与える。
 警告罰は6か月、厳重警告、権利停止罰は1年、候補党員への降格罰は2年を適用する。
 党罰は、党員が過誤を犯すようになった動機と原因、過誤の効果とともに、その者の事業と生活を全面的に深く了解して慎重に与えなければならない。
3)党細胞は、総会で過誤を犯した党員を参加させ、党罰を与えることについて審議決定する。特殊な場合には、本人の参加なく審議決定することができる。
 党員に党罰を与えることについての党細胞の決定は、市、郡党委員会の批准を受けなければならず、党員を追放することについての党細胞の決定は、道党委員会の批准を受けなければならない。
4)党細胞は、党罰を受けた党員が自らの過誤を深く反省して正すために努力し、事業で改善がある際には、総会で罰を免除することについて審議決定しなければならず、その決定は市、郡党委員会の批准を受けなければならない。
5)党中央委員会と道、市、郡党委員会委員、候補委員に対する党罰問題は、党中央委員会が定めた手続きと方法によって取り扱う。
6)党中央委員会と道、市、郡党委員会は、党規律問題に関連した党員の申告を適時に責任もって審議し処理しなければならない。

第8条 正当な理由なく6か月以上党生活に参加しなかったり、3年以上党員としての義務を履行しない党員に対しては、党細胞総会でその者を除名することを決定しなくてはならず、その決定は、市、郡党委員会の批准を受けなければならない。

第9条 党員の登録と異動は、党中央委員会が定めた手続きと方法によって行う。

第10条 朝鮮労働党員として党と革命、祖国と人民のために闘争して年金保障または社会保障を受けている党員をはじめ、党員としての活動を遂行できない党員は、名誉党員とする。
 名誉党員には、名誉党員証を授与する。
 党員を名誉党員として残す問題は、市、郡党委員会で批准する。
 

第2章 党の組織原則と組織構造

第11条 党は、民主主義中央執権制原則に従って組織し、活動する。
1)各級党指導機関は、民主主義的に選挙し、選挙された指導機関は、選挙された党組織の前に自らの事業を正確に総括報告する。
2)党員は、党組織に、少数は多数に、下級党組織は上級党組織に服従し、すべての党組織は党中央委員会に絶対服従する。
 ある地域を担う党組織は、その地域の一部を担うすべての党組織の上級党組織になり、ある一部門や単位の事業を担う党組織は、その部門や単位の一部事業を担うすべての党組織の上級党組織となる。
3)すべての党組織は、党の路線と政策を無条件で擁護貫徹し、下級党組織は、上級党組織の決定を義務的に執行する。
4)上級党組織は、下級党組織の事業を系統的に指導検閲し、下級党組織は、自らの事業状況を上級党組織に正確に報告する。

第12条 上級党組織は、地域単位と生産及び事業単位によって組織する。

第17条 道、市、郡党委員会の組織と解体問題は、党中央委員会で、初級党と分組級党の組織と解体問題は道委員会で、部門党と党細胞の組織と解体問題は市、郡党委員会で批准する。

第19条 党中央委員会は、政治、軍事、経済的に重要な部門に政治機関を組織する。
1)政治機関は、該当部門で党員と軍人と勤労者に対する政治思想教養事業を組織実行し、該当単位に組織された党委員会の執行部署として事業する。
 政治機関は、党の路線と政策を貫徹するための闘争に党員と群衆を組織動員するため、党熱性者会議を招集することができる。
2)中央機関に組織された政治局(政治部)は、党中央委員会に直属し、その指導の下に事業し、自らの事業状況を党中央委員会に正確に報告する。
 政治局(政治部)は、下位の政治機関に対する指導で該当地域の党委員会と緊密な連携を持つ。
3)政治機関は、朝鮮労働党規約と党中央委員会が批准した指導書と規定に従って組織され、事業する。

第20条 党中央委員会は、いかなる党組織であれ党の路線と政策、党規約を厳重に破ったり執行しない際には、解散してそこに所属していた党員を個別に審査し、再び登録して党組織を新たに組織することができる。
 党中央委員会は、担った事業を無責任に行ったり厳重な効果を招いた党組織と党機関内の部署に警告、厳重警告、事業停止罰を与える。

第3章 党の中央組織

第22条 党大会は、党の最高指導機関である。
 党大会は、5年に1回、党中央委員会が招集し、招集に関する発表は数か月前に行う。

第23条 党大会の事業は、次の通りである。
1)党中央委員会の事業を総括する。
2)党の綱領と規約を修正補充する。
3)党の路線と政策、戦略戦術の基本問題を討議決定する。
4)党中央委員会を選挙する。
5)朝鮮労働党総書記を選挙する。

第24条 朝鮮労働党の首班は、朝鮮労働党総書記である。朝鮮労働党総書記は、党を代表して全党を組織領導する。

第25条 党中央委員会は、党大会と党大会の間に党のすべての事業を組織指導する。
 党中央委員会は、全党と全社会の金日成・金正日主義化を自らの闘争の総的任務と捉え、党の唯一的領導体系を徹底的に立てて、党と革命隊伍をしっかりと整えてその威力を高め、革命発展の要求に合わせて路線と政策を立て、革命闘争と建設事業を政治的に指導し、国内外の各政党、諸団体と事業し、党の決定を管理する。
 
第26条 党中央委員会は、全員会議を1年に1回以上招集する。
 党中央委員会全員会議は、該当時期に党の前に現れた重要な問題を討議決定し、党中央委員会政治局と政治局常務委員会を選挙し、党中央委員会第1書記、書記を選挙し、書記局を組織し、党中央軍事委員会を組織し、党中央検査委員会を選挙する。
 党中央委員会に部署(非常設機構含む)を設置し、必要な場合、党規約を修正して執行し、党大会に提起して承認を受ける。
 党中央委員会第1書記は、朝鮮労働党総書記の代理人である。

第27条 党中央委員会政治局は、全員会議と全員会議の間に党中央委員会の名で党のすべての事業を組織指導する。
 党中央委員会全員会議を招集する。

第28条 党中央委員会政治局常務委員会は、政治、経済、軍事的に緊急に提起される重大な問題を討議決定し、党と国家の重要幹部を任命することについての問題を討議する。
 朝鮮労働党総書記の委任によって、党中央委員会政治局常務委員会委員は、政治局会議を司会できる。

第29条 党中央委員会書記局は、党内部の事業で現れる問題とそのほかの実務的問題を随時に討議決定してその執行を組織指導する。

第30条 党中央軍事委員会は、党大会と党大会の間の党の最高軍事指導機関である。
 朝鮮労働党総書記は、党中央軍事委員会委員長になる。
 党中央軍事委員会は、党の軍事路線と政策を貫徹するための対策を討議決定し、共和国武力を指揮し、軍需工業を発展させるための事業をはじめとして国防事業全般を党的に指導する。
 党中央軍事委員会は、討議問題の性格によって、会議成立比率に関係なく必要な成員だけ参加させて招集することができる。

第31条 党中央検査委員会は、党中央の唯一的領導実現に疎外を与える党規律違反行為を監督調査し、党規律問題を審議して、申告請願を処理し、党の財政管理事業を検査する。

第32条 党中央委員会は、党大会と党大会の間に党代表者会を招集することができる。
 党代表者会の代表者選出比率と代表者選出手続きは、党中央委員会が規定する。
 党代表者会は、党の路線と政策、戦略戦術の重要な問題を討議決定し、党中央指導機関成員を召喚して補選する。
 党代表者会は、党中央指導機関を選挙したり、党規約を修正補充したりすることができる。

礒﨑 敦仁 訳

朝鮮労働党規約(2021年1月9日改正・抜粋訳) 3/3へ続く。

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