ウィズコロナへ舵を切ったフィリピン

ウィズコロナへ舵を切ったフィリピン

プヤット観光大臣とフィリピン観光大使の西内ひろさん(フィリピン観光省主催イベント・2018年)

 フィリピン外務省は、今月10日から条件を満たす外国人の隔離なしでの入国を再開すると発表。

 条件は、日本を含むビザ免除国であり、2回のワクチン接種済みであることを満たせば、入国後のホテルでの強制隔離措置を免除する。

 世界最長期間のロックダウンを実施するなど厳しい感染対策を行っていたフィリピンは、事実上、ウィズコロナへかじを切ったことになる。

 フィリピンのベルナデット・ロムロ・プヤット観光大臣は、2月1日から国別評価システムを停止し、フィリピン国籍の帰国者と入国資格やビザを有する外国人に対して隔離なしでの入国を再開していたので、今回は、それをさらに1段進めて外国人観光客の受け入れを再開することになる。

 今回の発表は、フィリピン政府の「新型コロナウイルス感染症に関する省庁間タスクフォース(IATF-EID)」が観光省の提案を承認したものだ。

  プヤット大臣は、「外国人観光客の入国許可に関する提案をIATF-EIDが承認したことに関し、観光省はその決定を歓迎いたします。今回の決定は、観光業に依存する地域の雇用回復ならびに、コロナ禍で閉鎖に追い込まれた企業の再興に大きく貢献するものと期待しています」と述べ、新型コロナウイルスによって深刻なダメージを受けたフィリピン経済への波及効果へ期待を寄せている。

条件は出発48時間前のPCR検査とワクチン接種証明書

条件は出発48時間前のPCR検査とワクチン接種証明書

いわゆる日本のワクチンパスポートが条件に含まれる

 10日以降の入国条件は下記の通りとなる。

1.パスポートの残存有効期間が到着時に6か月以上あり、出発国または第3国への帰国・出国のための航空券を所持していること

2.出発48時間前のPCR検査で陰性であること

3.次のいずれかのワクチン接種証明書を所持していること(ただし、18 歳未満はワクチン接種証明書の提示は免除)

 1のパスポートの有効期間はコロナ前から同じだ。新たに出国時の航空券が入国時に必要となっている。3の有効な接種証明書は、

-世界保健機関(WHO)発行の予防接種証明書
-フィリピン政府保健省の証明書(VaxCertPH参照)
-フィリピン政府保健省の証明書を相互協定により認証している外国政府の国家・州デジタル証明書、別途IATFに特別認可された証明書

 日本の自治体が発行する「新型コロナウイルス感染症 予防接種証明書」およびデジタル庁・厚生労働省が提供する「新型コロナワクチン接種証明書アプリ」は上記に該当する。

 なお、フィリピンでの30日間のビザ免除国は、日本や韓国など157か国。

 中国は渡航にビザが必要だが、香港とマカオのパスポート所有者は、14日間のビザなし滞在が認めてている。

 ブラジルとイスラエルは、相互主義により59日間の滞在ができる。

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