2位はベトナム国籍で約22万。その差は歴然だ。
 

稼ぎを送金、物価高騰、出稼ぎの悪循環

 朝鮮族の多くは単身で韓国に来て、食堂や製造業など、韓国人が嫌がるきつい職場で働いている。韓国では収入は低くても、中国では高給に相当する。夫が中国に帰国すると、今度は妻が出稼ぎに行くという具合に、交互に訪韓することもある。

 故郷にいる家族にお金をせっせと送金する。その金が不動産投資などに回され、自治州内では物価の高騰を招いている。このため生活が難しくなり、より多くの人が出稼ぎや移住を選択せざるを得なくなっている

 そもそも地理的にも交通が不便で、開発が進まない。自治州に隣接する北朝鮮が、同国内の市場を開放すれば、言葉が通じる朝鮮族のビジネスチャンスになるはずだ。

 しかし、北朝鮮は新型コロナウイルスの防疫で1年半も中朝国境を閉鎖している。朝鮮族の自治州外への流出はさらに拍車がかかるだろう。


延吉 4K – 延吉街景 연길 시내 구경

 2021年5月撮影という最近の延吉中心部がよくわかる。

五味 洋治(ごみ ようじ)
1958年長野県生まれ。83年東京新聞(中日新聞東京本社)入社、政治部などを経て97年、韓国延世大学語学留学。99~2002年ソウル支局、03~06年中国総局勤務。08~09年、フルブライト交換留学生として米ジョージタウン大に客員研究員として在籍。現在、論説委員。著書に『朝鮮戦争は、なぜ終わらないか』(創元社、2017年)、『金正恩 狂気と孤独の独裁者のすべて』(文藝春秋、2018年)、近著『新型コロナ感染爆発と隠された中国の罪』(宝島社、2020年・高橋洋一らと共著)など。

『金正恩が表舞台から消える日』(平凡社)2021年7月発売予定
@speed011

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