閉店した北レス木蘭レストラン

閉店した北レス木蘭レストラン

東南アジア1の歓楽街タイ・パタヤ

 タイのリゾート地パタヤは、デルタ株により新型コロナウイルスの陽性者が短期間で増加し、再びロックダウンが始まった。午後8時以降の営業禁止に加え、夜間外出禁止などかなり厳しい処置が実施されて観光に依存するパタヤ経済は再び大ダメージを受けている。

 パタヤ郊外には北朝鮮レストラン(以下、一部北レス)「木蘭レストラン」が存在していた。この北レス木蘭は世界の北レスの中でもかなり異質な存在だった。

 2018年4月発売の月刊誌に木蘭レストランを取り上げた記事がある。信憑性にはやや疑問が残るが、かなり踏み込んだ情報を紹介している。

 木蘭レストランは、パタヤの歓楽街から東へ15キロ・メートルほど離れた場所の「ザ マグノリアス パタヤブティック リゾート」内のレストランとして営業されていた。ホテルのレストラン扱いとしてホテル予約サイトにも閉店した今も一部サイトでは掲載されている。

北朝鮮の貿易会社が外貨稼ぎでオープン?

北朝鮮の貿易会社が外貨稼ぎでオープン?

2階部分が木蘭レストラン

 月刊誌の記事では、マグノリアスホテルは北朝鮮の貿易会社が経営に関与していると伝える。記事によると、「ミサイル部品や銃といった武器の闇取引に関わる北朝鮮の貿易会社『T』が、外貨稼ぎの一環としてオープンした」とある。

 ホテル自体が「東南アジア一体の工作活動の拠点としても使われている」とも伝えている。
 
 記事には木蘭レストランのオープン時期は書かれていないが、エイチ・アイ・エス(HIS)のホテル予約サイトには、2008年オープンとなっている。以前、木蘭の北朝鮮人スタッフから聞いた2009年にオープンしたとの話に近い。

参照 タイ・パタヤ郊外の北朝鮮レストランが閉店 かつてはビーチ沿いの歓楽街で営業

韓国企業の工場がある理由

韓国企業の工場がある理由

夜は真っ暗になるマグノリアスホテル前

 木蘭レストランが他の世界の北レスと比較して異質なのはロケーションにある。歓楽街やビジネス街から遠すぎるのだ。他の北レスは例え便利な都心や観光地の近くになくてもビジネス街や住宅街など来客が見込めるロケーションへ出店していた。

 木蘭は閑静な湖畔にあって夜間は真っ暗で、パタヤに少し慣れた観光客であっても足を運ぶのは容易ではない。とすると、ターゲット客は非観光客となる。

 パタヤの旅行会社スタッフに聞くと、マグノリアスホテル周辺は工場地帯で、特に韓国企業が多く進出しているそうだ。駐在員向けのゴルフ場などあり、このエリアだけで快適に過ごすことができるようになっている。

 韓国企業がここに工場を作る理由の1つは、ウタパオ国際空港が近いという点がある。近いと言ってもマグノリアスホテルから南へ約50キロ・メートル、ホテル案内サイトには自動車で42分と書かれている。生産した製品の運搬するには便利な場所にある。

 ウタパオ国際空港はベトナム戦争時に米軍の重要な作戦基地となり、現在も軍民共用空港で空港入り口では軍の検問所が設けられている。近年はバンコク近郊の第3空港としての利用が拡大している空港だ。

異質だらけのパタヤ北レス 北朝鮮経営のホテルだった?(2/3)へ続く。

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