病院へ行けず死亡するロックダウン中国

病院へ行けず死亡するロックダウン中国

瀋陽・中山広場にある中国医科大学第一医院(旧奉天医科大学)

 3日、事実上の都市封鎖(ロックダウン)が続く上海で40代韓国人男性が自宅マンション内で死亡しているのが確認された。

 男性は、上海の駐在員で1人暮らしだったという。孤独死状態で死後数日が経過していた。死因や基礎疾患の有無などは、まだ明らかにされていない。

 ロックダウンが続く上海では、外国人も中国人も病院へ行けず持病が悪化して死亡するケースが漏れ伝わっている。

 この手の悲痛な叫びはSNSへ一瞬流れるが、短時間で削除されているため、実態は、なかなか見えてこないのが現実だ。

 上海に限らず、新型コロナウイルス対策で中国各地で実施されているロックダウン。

 中国政府は、ロックダウンという言葉を事実上のNGワードにして、使用を避けているが、行動制限を実施する都市や地域では、医療機関の95%以上が休業となっている。

 ロックダウン下で診察をしているのは、全体の4%ほどのライセンス上の病院(3級~1級)のみで、日本人も通院する機会がある歯科や眼科、海外旅行保険が利用できる医療サービスを提供する医療機関は休業対象となる。

1か月半かかりゼロコロナ達成の瀋陽

 北朝鮮領事館がある遼寧省瀋陽市は、3月7日に2人の新型コロナの新規陽性者が確認されて以降、連日、新規陽性者が確認されていた。しかし、4月25日の3人を最後にゼロコロナを達成した。

 瀋陽は、新規陽性者が減少傾向に入った4月中旬にロックダウン処置を解除し、徐々に行動制限も緩和。

 4月21日付で中国当局が指定する新型コロナの中小リスク地区がゼロとなった。

 瀋陽での新規陽性者のピークは、3月24日の97人(本記事の陽性者は無症状感染者も含む)。それから、ロックダウン解除までさらに3週間ほどかかったことになる。

監視されてもロックダウンよりは…

 カレンダー上、本日が5連休の最終日となる労働節(メーデー)の連休は、瀋陽の歓楽街で多くの人出が確認された。

 瀋陽市政府は市外への旅行は控え、市内で過ごすように呼びかけ、市外へ行く必要がある時には、事前申請と承認を受け、厳格な行動監視下に置くと瀋陽当局がSNSで通知している。

 なお、瀋陽は、連休中も大型イベント、フォーラム、展示会、宴会場、スパ・サウナ、マッサージ店、カラオケ店、インターネットカフェ、バーなど大規模かつ閉鎖空間の施設は営業停止を継続し、違反者には厳しく罰すると強く警告している。

 それでも、ロックダウンが解除された瀋陽市民からは、中国東北の遅い春を楽しんでいるという多数の声がSNSへ投稿されている。

 「人混みを避け、家族で郊外の自然探索を楽しみました。また1人でも感染者が出るとマンション丸ごと封鎖されて、他の居住者から恨まれるので、ビクビクしながら行動していますよ」(瀋陽在住の中国人男性)
 
 日本では信じられない私権制限されても「ロックダウンよりはまし…」というのが今の中国人の本音のようだ。

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